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なにげに世界で有名な日本人:立体錯視アートの第一人者、明治大学の杉原厚吉特任教授

3/23(土) 9:40配信

FINDERS

錯視と言えば「エッシャーの騙し絵」で知られるオランダの画家、マウリッツ・エッシャーが有名だが、彼の作品はあくまで2次元(2D)の世界で表現されていた。2Dが主流だった錯視を立体的な3次元(3D)で表現し、世界中の人々を驚かせている日本人が実は存在する。

そして彼はアーティストではない。明治大学の杉原厚吉氏(研究・知財戦略機構 特任教授。以下、杉原教授)がその人である。一体どんな目的でこれらの作品をつくってきたのか、話を訊いた。

何度回転させても矢印の向きが変わらない、ナゾの動画

以前、各種SNSでもバズったこの短い動画に見覚えはないだろうか。右を向いた矢印の模型は、何回回転させても右にしか向かない。そして、この模型を真上から見ると矢印の形ですらないのだ。

この動画はカリフォルニア州立大学で物理学を教えているレイ・ホール教授が公開したものだが、制作したのは杉原教授である。同氏によれば、「鏡に映すと形が変わる”変身立体”という新しい”不可能立体”の作り方を発見したのですが、それを利用して鏡に映すと向きが変わる矢印を作ってみたら、これができました」とのこと。

数学者でもあり、「立体錯視アーティスト」でもある杉原教授は「錯視を起こす立体を作りたいと思ったら、それを表す方程式を見つけ、それをプログラムに書いて、計算させます。使っているのは主に連立一次方程式というもので、大学の1、2年次ぐらいで習うものです」。

国際的な錯視作品コンテストで二度優勝

杉原教授の立体錯視作品は一目見ただけでわかるインパクトがあるが、作品を数学的アプローチで創りあげていくプロセスもユニークなことから、CNNからも取材を受けるなど、海外からも注目されている。ミネソタ大学の講演会に招待されたり、アメリカのニューヨークにある国立数学博物館で作品が展示されたりしたこともあるという。

海外からも注目されるきっかけとなったのが、錯視の新作を競う国際コンテストである「Best Illusion of the Year Contest」への参加で、杉原教授は2010年と2013年に優勝している。

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最終更新:3/23(土) 9:40
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