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4月から残業時間に上限!人手不足の企業でも残業を削減する方法

3/23(土) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

 4月1日から「働き方改革関連法」が順次施行されます。主なポイントは3つあり、それが(1)時間外労働の上限規制の導入、(2)有給休暇の確実な取得、(3)正規・非正規雇用労働者間の不合理な待遇差の禁止(2020年4月1日施行)です。

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 中小企業基本法に基づく中小企業は(1)と(3)に関して1年間の猶予が与えられているとはいえ、頭を抱えている経営者は少なくないのではないでしょうか。

 特に(1)時間外労働の上限規制の導入は、悩ましい問題です。人手不足が深刻化し、新規採用がままならない中、従業員の残業によってなんとか仕事をこなしてきた企業が多いからです。

 実のところ、残業を単に減らすのはそれほど難しいことではありませんが、それでは仕事が回らなくなります。また、仕事をこなす人を増やすのもなかなか簡単なことではありません。だからこそ、経営者の発想の転換が必要なのです。

 一番先に考えなければならないのは、ムダな仕事をなくすことです。社員は自分が関わっている仕事にムダはないと思い込みがちですが、やっていることを見直すと、削減できることが見つかるはずです。

● お客さまの満足に直接関わらない 「非付加価値活動」を徹底的に見直す

 ムダな仕事とムダではない仕事を見分けるのは、管理会計的な視点が有効です。管理会計では、お客さまの満足に直接関わる業務を「付加価値活動」、それ以外の業務を「非付加価値活動」と位置づけています。

 営業担当者が顧客を訪問したり、製造担当者が製品を製造したり、品質を向上させたりすることは付加価値活動、経理や総務のような間接業務は非付加価値活動です。間接業務のうち、重複している活動を削減したり、今、中小企業でも導入を進めているところも多いAIなどを活用したりして、業務の進め方を見直してコスト削減を徹底しても、お客さまの満足を低下させることはありません。

 また、営業は全体としてみれば付加価値活動ですが、営業担当者のすべての仕事が付加価値活動というわけではありません。お客さまのためと思い込んでムダなことをしているかもしれないし、顧客満足とは関係のない報告書を書く時間は非付加価値活動です。

 ですから営業に関しても、一人ひとりの生産性(つまり、生み出す付加価値額)をきちんとチェックしておく必要があります。生産性の低い営業マンなどは、非付加価値活動が多いのか、付加価値活動を行っていても、それが力量不足や本人のやる気などの問題で生産性が低いのかをきちんと見極めることが先決です。

 そして、このように仕事を付加価値活動と非付加価値活動に分けて、細かく見直し、顧客満足に影響しない部分から削減していくこと。具体策の1つは、重複した仕事の廃止です。

 例えば、社内では同じような会議が繰り返し開かれています。同じようなことを何度もぐだぐだと話し合って結論が出せず、うんざりした経験は誰にでもあるはず。まして経営者の時間は最も貴重な資源の1つですから、ムダな会議は廃止すべきです。書類もそう。報告書や帳票類を始めとして重複した書類がたくさんあるのに、誰も廃止の声を上げません。書類をたくさん書くことが重要な仕事と思い込んでいるからです。

 テレワークの活用も、通勤という非付加価値活動の削減につながります。当社でも1年前から週1日、コンサルタントには自宅で仕事をする日を認めています。大企業のようにサテライトオフィスをつくらなくても、今の時代、パソコンとインターネットがあれば、自宅であってもかなりの仕事をこなすことができます。

 私は極力通勤をなくしたいと考えているのですが、あまりやり過ぎると社内がバラバラになってしまいます。ですから、コミュニケーション(すでに何度かお話したように「意味」と「意識」の2つの要素があり、ここでは意識を通じさせる活動)としての会議は必要かもしれません。

 また当社では、期末ごとの宴会や忘年会、社員旅行、バーベキュー大会などを開催してコミュニケーションを図っています。社員の会社への帰属意識が高まると、やる気や働きがいも増え、そのことも生産性の向上や残業の削減につながります。

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