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「獲るつもりのなかった選手」杉谷拳士が栗山監督に言わせたいひと言

3/26(火) 6:11配信

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 そして杉谷はプロ2年目の2010年、ファームで133安打を放ち、イースタン・リーグでの最多安打の記録を12年ぶりに塗り替えた。2011年にはフレッシュ・オールスターで優秀選手賞を獲得、プロ4年目の2012年にはプロ初ホームランを放つなど、一軍で結果を出した。しかし、そこから伸び悩む。2013年には中島卓が、2014年には西川が、2015年には近藤がレギュラーに定着した。

「僕は性格的な面をこの球団に気に入ってもらっていたというのは聞いていたので、そこを評価されてドラフトで指名されたということはわかっていました。『本当は獲るつもりのない選手だった』とハッキリ言われましたし、担当スカウトからは『社会人を挟んだほうが指名順位も上がる』とアドバイスもされました。でも僕はどうしてもプロに入りたかったし、内心では打つほうにも自信があったんです。

 いざプロに入って1年目、プロのピッチャーはすごいなとは思っていましたけど、2年目には二軍で記録をつくって、3年目の一軍は満を持してという感じだったんです。実際、最初はすごくいい形でデビューすることができたんですけど、一軍のピッチャーを経験していくうちにレベルの高さを知ってしまって、結果を残せなくなりました。一軍のピッチャーはコントロールがすごくよかった。1打席で1球、甘い球が来ればいいほうで、二軍のピッチャーはファウルで粘っていればやがて真ん中に入ってくるんですけど、一軍のピッチャーには投げ間違いがありません。

 とくに度肝を抜かれたのは岸(孝之、当時はライオンズ/現・イーグルス)さんで、初めて対戦した時、『うわっ、こんな球を投げるピッチャーがいるんだ』と驚きました。ボールが止まるチェンジアップにはホントにビックリさせられたし、カーブは真上からストーンと落っこちてくる。いやいや、これはこの世界ではオレは無理だなって、とんでもなく高い壁を感じさせられたんです」

 それでも杉谷はプロの世界にしがみついた。

 2014年の87試合出場がキャリアハイ、打席数と安打数は2015年の192打席、49安打がキャリアハイ、ホームランは去年の3本がキャリアハイ。2016年には背番号を61から2へと変更、飛躍を期待されたが、未だにユーティリティを脱し切れていない。そんな現状について、杉谷が言う。

「監督はいつも『ケンシは代えが利かない選手だから』と言ってくれていますし、吉村(浩)GMも10年間ずっと、『お前は打てる』って魔法をかけるように言ってくれています。ただ、なかなか僕にその魔法がかからない(笑)。監督にも僕のほうから『頭から行く準備は常にしています』と魔法をかけるつもりでアピールしているんですけど、なかなか監督にも魔法がかからない(苦笑)。それでも僕はフルシーズン、全部の試合に頭からいくつもりでトレーニングを積んできていますし、控えでいいなんて思ったことは一度もありません」

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最終更新:3/26(火) 11:08
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