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「一生に一本」釣り人のための包丁を作ってみた。釣人包丁「鯵切」の素材の話【その4】

3/26(火) 17:00配信

ルアマガ+

今回ご紹介させていただいています釣人包丁「鯵切」。おかげさまで、予想以上の反響をいただき、ああ、やっぱり釣り人の皆さん、道具好きで、モノづくりの背景に対しても興味を示してくれるんだな~と、嬉しい思いです。これまででも熱く語ったつもりでしたけど、まだ説明し足りないことがたくさんあるので、もう少しお話にお付き合いいただければと思います。話としても面白いですしね。

今回は包丁に使われている素材についてです。

スペックから選びたい

考えてみれば、ロッドを買うときに少しマニアックになってくると、このロッドに使われているカーボンは高弾性か中弾性か。4軸なのか6軸なのか……。東レさんなのか帝人さんなのか……はたまた別のメーカさんなのか……。ナノアロイなのかナノカーボンチューブなのか……。ちょっと議論しますよね。

使われている鋼は日本刀の「玉鋼」がルーツ

今回企画した釣人包丁「鯵切」の刃金は「安来鋼 白紙2号」と呼ばれる素材を使っています。そうですね、ロッドで例えるなら高級な中弾性カーボンといえば、釣り人の皆様にはなんとなくポジション的にご理解いただきやすいのではないかと思います。

さて、安来鋼というのは、そもそもどんな鋼材かという話を語る前に、我々日本人が誇る日本刀に使われる「玉鋼」という素材のお話から始めたいとおもいます。

玉鋼とは

日本刀に使われている玉鋼とは、古代から伝わるたたら製鉄によって生み出される鉄で、現代製鋼技術の粋を持ってしても量産化にこぎつけなかった極めて高品質な素材として知られています。日本刀を日本刀たらしめるには「玉鋼」という素材が重要で、その玉鋼は、そんじょそこらの技術では生み出せないのです。

実はこの「玉鋼」を造る技術は、一度、戦争の煽りを受けて失われますが、国を含めた有志がその伝統技術を復活させ、現在は重要無形文化財として受け継がれ、出雲地方のたたら場でのみで産出されています。

このあたりはダマスカス鋼ともストーリーは似ていますね。ダマスカス鋼は失われた技術になっているようですが……。

最近、高級包丁の代名詞として発売されているダマスカス仕上げは、装飾の手法です。
ダマスカス鋼とは異なります。違う性質の鋼材を何層にも張り合わせてプレスし、研磨することで、何層にも波打つような独特で美しい模様が浮かび上がります。
切れ味とはあまり関係ありませんが、工芸品としては非常に美しいです。

このあたりの話は、それこそニワカの私なんかより、熱く語られたWebサイトが散見されますので、ご興味のある方は検索して調べてみてください。おもしろいですよ!

反証として日本刀は別に玉鋼でなくても良かったなどの意見もあるんですが、個人的にもし、本物の日本刀が欲しくなったら、やはり「玉鋼」の日本刀が欲しいです。

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最終更新:3/26(火) 21:25
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