ここから本文です

女性最高裁判事の実話を映画化、『ビリーブ 未来への大逆転』は彼女を支えた夫にも注目したい作品です。

3/26(火) 12:06配信

Pen Online

1993年に女性としてアメリカ史上ふたり目となる最高裁判事に任命されて以来、86歳のいまも現役で活躍し続けているルース・ベイダー・ギンズバーグ、通称「RBG」。彼女の若き日が映画化されました。やわらかく上品な物腰ですが、痛烈な意見を述べるルースは全米の若者たちの支持を集め、マグカップにデザインされたり『サタデー・ナイト・ライブ』でモノマネされたりと、国民的アイコンになっている女性です。

人はどうしたら幸せになれるのか? 哲学界のロック・スター、マルクス・ガブリエルの答えがここにある。

女性が弁護士として就職することは難しかった1970年代、ハーバード大学に入学後、学生結婚を経て母になったルースは、コロンビア大学のロースクールに再入学します。歓迎会の席で学部長に「女子学生は男子の席を奪ってまで入学した理由を述べよ」と皮肉を言われますが、首席で卒業し、大学の教授に。妻と死別して幼い子どもがいる男性が、男だからという理由で親の介護費用控除を認められず訴訟を起こしていることを知り、これが法律違反だと認めさせることができれば、「男女平等」への第一歩になると確信して、自ら難しい弁護を買って出ます。

観ているこちらの頭に血が上りそうな理不尽な状況でも、怒りを原動力に変え、現状に疑問をもち続けて猛烈な努力を重ねるルース。女性の権利を主張するだけではなく、男性差別も許さない、信念をもって行動した女性の一歩を、『ピースメーカー』など骨太な作品を撮ってきた女性監督、ミミ・レダーが見事に描き出しました。

ルースの心強い相棒となった、夫のマーティンもまた素晴らしい人物です。前述の男性の訴訟の記事をルースに知らせたのもマーティンでした。威張ることもへりくだることもなく、当たり前のように家事、育児をして、妻の味方であり続ける…と白目になるほどパーフェクト!時代を前進させたふたりを見ると、明日からの仕事のモチベーションも上がりそうです。

ビリーブ 未来への大逆転

監督/ミミ・レダー
出演/フェリシティ・ジョーンズ、アーミー・ハマーほか
2018年 アメリカ映画 2時間 
全国にて公開中。
https://gaga.ne.jp/believe

文:細谷美香

最終更新:3/26(火) 12:06
Pen Online

記事提供社からのご案内(外部サイト)

Pen

株式会社CCCメディアハウス

2019年 08月01日号

雑誌『Pen』の公式サイトです。「上質な日常はすぐそこにある」をコンセプトに、ファッションからアート、デザイン、プロダクトまでオリジナルな情報を発信しています。

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ