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車いすレーサーの青木拓磨、ル・マン24時間参戦に向けて第2章を歩み出す

3/26(火) 17:50配信

Auto Messe Web

「UltimateCUP選手権」にリジェで出場

 元ロードレース世界選手権(現Moto GP)ライダーの青木拓磨選手がポルトガル・エストリル・サーキットで開幕する「UltimateCUP選手権」にSRT41から参戦した。2020年にル・マン24時間レースに参戦するフランスのチーム「SRT41」と2018年に契約。2シーズン目となる今年、UltimateCUP選手権のLMP3クラスに『リジェJS P3』で参戦したのだ。

障がいを持つドライバーで構成されたチーム「SRT41」

 ちなみに長男の青木宣篤、次男の青木拓磨、三男の青木治親といえば、世界で大きな活躍をみせた兄弟レーサー。1995年のロードレース世界選手権(WGP)日本グランプリでは、3人がそれぞれ別のクラスで表彰台に上がるという快挙も成し遂げ、そろってWGPへとステップアップを果たすという経緯を持つ。

 今回の参戦を果たした次男、青木拓磨は1998年テスト中の事故によって脊髄を損傷。下半身不随となったものの、各地での講演会や、レンタルミニバイクでの耐久レース「レン耐」や「takuma-gp CUP」、「バトラックスライスポカップハルナ」シリーズのプロデュースなど、さまざまな活動を行なっている。

 また、自身のレース活動フィールドは4輪に移し、車イス4輪レーサーとして「アジアクロスカントリーラリー」、「GTアジア」などの国際格式レースから、グラスルーツレースである「N-oneオーナーズカップ」まで、精力的に参戦。ここ数年は、頻繁にフランスに通い、昨年はフランスの耐久レース「VdeV(ベドゥベ)耐久選手権」にシリーズ参戦を果たしている。

 そんな拓磨選手の4輪転向の際に目指していたのが、ル・マン24時間レースへの挑戦。さまざまな環境を整えて、昨年のベドゥベ耐久選手権への参戦は、拓磨の「- Takuma, Road to Le Mans Project - 」というプロジェクトの序章であった。

 ベドゥベ耐久選手権は、フランスを中心に開催されるFIA公認耐久レース・シリーズ。拓磨が参戦したLMP3クラスは、レース専用に設計されたプロトタイプのレーシングカーに、日産の5リッターV8エンジンを搭載するワンメイククラスだ。

 また、今回の参戦チーム「SRT41」も興味深い。じつは、チームオーナーのフレデリック・ソーセ代表は6年前に人食いバクテリアによって四肢を切断。その後の懸命な努力により、2016年にル・マン24時間レースへ「ガレージ56」という特別出走枠に参戦した努力家だ。そのソーセの下に集まったのが、ベルギー人のナイジェル・ベイリー選手、フランス人のスヌーシー・ベン・ムーサ選手、そして拓磨選手。全員が障がいを持つドライバーである。

 このチームとともにル・マンへの道を歩もうと動き出したのだ。2018年のベドゥベ耐久選手権に続き、2019年にEuropean LeMans Series(ヨーロピアンル・マン=ELMS)という欧州のシリーズへ参戦、そして、2020年の6月のル・マン24時間レース特別枠で出場するという計画を描いている。

 今回のポルトガルのエストリルサーキットでのUltimate Cup Series参戦(3月22-24日)がその第2章の始まり。ゼッケン84をつけたLMP3マシンで挑んだ、SRT41の2019年初戦。予選で12番グリッドを獲得(スヌーシー:1分36秒845/ナイジェル:1分37秒085/拓磨:1分36秒558)したが、決勝レースでは残念ながらクラッシュ&リタイヤとなってしまった。

 次戦のフランス・ディジョン戦(4月26-28日)に向けて、チームはフォーカスし、これに臨む。

Auto Messe Web編集部

最終更新:3/26(火) 17:50
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