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災害発生後に素早く入金、データに基づく「パラメトリック保険」は普及するか

3/28(木) 8:11配信

WIRED.jp

自分の保険について、最近考えたことはあるだろうか?

この1文を読んだだけで、ページの「閉じる」ボタンをクリックしようとしている人もいるかもしれない。しかし、もう少し待ってほしい。

ロケット打ち上げにかける「宇宙保険」の難しさ

気候変動によって、大規模な自然災害がますます頻繁に発生するようになった。そして、それがもたらす被害は一層甚大になっている。こうしたなか、災害からの復旧費用を支払うための重要な手段に、保険はなり得るのだ。

新たな保険が必要な理由

国際的な援助をわれわれは頼りにできない。というのも、政府の財源は納税者の金にほかならないからだ。

一方で企業や国家は大きな災害があったあとに、迅速な資金提供を少なくとも10年ほど前から受けてきた。そうしたことが一般市民にとっても、ようやく当たり前になる可能性がある。

とりわけ災害のリスクが高い地域に住む人にとっては、災害発生時に十分な現金を得られるかどうかで選択が変わりそうだ。そこにとどまって自宅を再建するか、それとも永遠に立ち去るかという分かれ目になるかもしれない。

クルマや自宅を対象とした従来型の保険は助けにはなるが、対応が非常に遅い。被災者が損害を請求し、査定してもらって、初めて支払いとなる。支払いの段階になっても保険金が手元に届くまで、さらに待つ必要がある。

そしてもっと言えば、洪水のなかを歩いて渡っているようなとき、それほど役には立たないだろう。

手続きのスピードを短縮する新手法
こうした手続きにかかるスピードを短縮する方法を、保険会社は編み出した。システムを見直したのだ。

新たな保険では、請求や保険会社との交渉についてあれこれと考えなくてもよい。支払い手続きを進めるために必要なのは、トリガーとなる出来事だ。つまり、一定規模を上回る地震や特定の風速に達したハリケーンなど、事前に取り決めを交わした災害の発生である。

これらの保険は「パラメトリック保険」と呼ばれている。ある保険の対象として事前に取り決めされた災害のうち、ひとつでも当てはまるものが発生すれば、契約者全員に一定額が自動的に支払われる方式だ。

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最終更新:3/28(木) 8:11
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