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同じV8でもアメ車とフェラーリじゃ全然違う! エンジン形式が一緒でも「音」が異なるワケ

3/30(土) 7:04配信

WEB CARTOP

V8エンジンはとくに音の差が大きい

 エンジン音、つまりエキゾーストノートというのは、気筒数やボア・ストローク、燃焼室、エキマニのレイアウト、マフラーの材質など、いろいろな要素で変わってくる。

音に大きく影響するマフラー! 高性能車が採用する3本出しや4本出し

 排気管が直管のレーシングカーで比較すると、一番いい音がするのはV12気筒で、以下V10、直6、V8、直4、V6の順に官能的な音を奏でてくれる。

 だが、気筒数が同じでも、音質がまったく違うケースもあって、とくにV8ではそれが顕著。V8といえば、コルベットなどのアメリカンV8サウンドが有名だが、アメ車のV8エンジンはドロドロドロと独特の迫力で、フェラーリのエンジンは、レーシーなきれいな高音が特徴。

 この両者の音の違いは、クランクシャフトの違いが大きい。V8エンジンのクランクシャフトには、クランクピンの角度が180度のフラットプレーン(シングルプレーン)と、90度のクロスプレーン(ダブルプレーン)の2種類があり、アメリカンV8を筆頭に、世の中の市販車のほとんどのV8エンジンは、クロスプレーンを採用。

 クロスプレーンは、慣性力振動を打ち消し合えるので、振動が少なく、乗用車に向いている。その代わり、片方のバンクで見ると、点火間隔が不等で、排気干渉を起こし、排気抵抗があるのでパワーやトルクを出すのには不向き。

 一方、フラットプレーンは、排気干渉を起こさないので、排気の抜けがよく、パワーやトルクが出しやすく、大きなカウンターウエイトを必要としないのでレスポンスがいい。そして排気干渉がないので、音がきれいというメリットがある。欠点は2次振動が出ることだが、レーシングカーは快適性より、パワーが重要。

エキマニやマフラーによっても音に違いが生じる

 というわけで、レーシングエンジンのV8は、フラットプレーンのV8なので音がよく、例外的にフェラーリの市販車もフラットプレーンなのであの音が出るというわけ。

 V8以外だとエキゾーストマニホールドが重要。排気干渉しないように長さの等しい等長エキマニで集合させることがいい音につながる。

 スバルの水平対向エンジンも、3代目レガシィ(BE/BH系)までは、“ボクサーサウンド”という、ドロドロと濁った音を出していたが、等長エキマニを採用した4代目以降は、普通の直4エンジンと同じようなサウンドになったことはよく知られている。

 マフラーももちろん影響する。消音器が隔壁構造かストレートタイプかでも変わってくるし、スチール、ステンレス、チタンなど、素材によっても変わってくる。

 一般的なステンレスマフラーは、やや重たい高音になる傾向があり、チタンマフラーだとステンレスよりも軽い感じの高音が響くイメージがある。これは単に素材だけの違いだけでなく、板厚の違いなども関わっている。

 きれいな音というのは、主観的なものなのでなかなか難しい面もあるが、クルマの魅力のひとつなので、いろいろこだわってみたいところだ。

藤田竜太

最終更新:3/30(土) 7:04
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