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最速の特急「はくたか」を失った北越急行の今

3/31(日) 5:30配信

東洋経済オンライン

 いま「はくたか」といえば、北陸新幹線の列車名である。最速達の「かがやき」に次ぐ2番手列車という位置づけなのでいくらか影は薄いが、「かがやき」の本数がさほど多くないので長野や北陸に向かう際に利用する機会も多い。北陸新幹線の金沢延伸からはや4年、すっかり「はくたか」は新幹線列車として定着している。

【写真】八海山をバックに走るほくほく線。トンネルと高架が大半のほくほく線ではこうした車窓を楽しめる区間は少ない

■国内最速の在来線だった

 ただ、新幹線列車になる前の「はくたか」も思い出してほしい。北陸新幹線延伸前、東京から北陸に向かうなら上越新幹線で越後湯沢に向かってそこで在来線特急「はくたか」に乗り換える。

 ひと手間はかかるが、首都圏と北陸はこういうルートで結ばれていた。最高速度は国内の在来線で最速の時速160km。1日に13往復という高頻度運転も相まって、北陸に行くなら「はくたか」で、というあたりは今も昔も変わっていない。

 そしてこの特急「はくたか」が通っていたのが、第三セクター鉄道の北越急行ほくほく線である。上越線の六日町駅から西に分かれて魚沼丘陵を貫き十日町、そして東頸城(ひがしくびき)丘陵を抜けて高田平野の犀潟(さいがた)駅で信越本線と接続。1997年に開業してから新幹線延伸までの18年間にわたり、特急「はくたか」が走る路線として大活躍していた。

 ところが首都圏から北陸まで新幹線で直接行けるようになった2015年3月、ほくほく線の「はくたか」はその役割を失った。そして列車名も新幹線にゆずり、特急などは走らない一介のローカル線になったのである。

 そして北越急行の経営環境は激変した。運輸収入は2014年度の約38億8000万円から「はくたか」の消えた2015年度には約4億1000万円までに大激減。もちろん赤字転落である。

 「定期収入はほとんど変わっていませんから、『はくたか』のぶんがすっかり減りました。開業した頃から北陸新幹線の延伸はわかっていたことではあるのですが」

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最終更新:3/31(日) 5:30
東洋経済オンライン

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