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韓国「日本企業の資産差し押さえ」 有効な対抗策とは

4/4(木) 7:00配信

NEWS ポストセブン

●「フッ化水素輸出禁止」の巻き添えになる日本企業

 半導体製造には純度の高いフッ化水素が必要とされ、森田化学工業やステラケミファなどの日本企業が世界シェアの約8割を握っている。韓国を代表するサムスン電子やSKハイニックスなど半導体企業は、これら日本企業からの輸入に依存し、容易に代替がきかない。

 フッ化水素は核開発でも必要とされるため、外為法で戦略物資に指定され、輸出には経産省の許可が必要である。だから、政府が輸出を規制することは可能だ。

「もし輸出が禁止されれば、韓国経済は大打撃を被るでしょう。しかし、同時に韓国へフッ化水素を輸出している森田化学などの日本企業は売上げが激減して窮地に陥ります。損失補填をすればいいと言うかもしれませんが、もしサムスンが失速すれば、素材や部品、製造機器などを納入している日本企業も巻き添えになり、どこまで補填するのかという話になります。

 この報復案には大義名分がないのも問題です。相手が北朝鮮のように核開発をしている国なら戦略物資の規制は簡単ですが、現在の日韓間の軋轢のようなケースは外為法では想定されていないのです」(高橋洋一教授、以下同)

 巻き添えになる日本企業が多すぎるし、そもそもサムスン電子やSKハイニックスといった特定の企業にこの問題の責任があるわけでもないのだ。

●「韓国製品の関税アップ」は報復合戦に

 日本に輸入される韓国製品の関税をアップするという報復案も出ている。これも少し考えればわかることだが、日本が関税アップすれば、韓国側も報復で日本製品の関税をアップさせるのは確実だ。

 ジェトロ(日本貿易振興機構)の統計によると、2018年の韓国の対日輸出額は305億ドル、対日輸入額は546億ドルで、対日貿易は大幅な赤字である。韓国は輸出大国だが、日本から素材や部品を輸入し、加工して中国やアメリカなどに輸出するという構造になっている。どんな製品の関税を上げるかにもよるが、基本的に日本から見れば韓国は“お得意様”であり、互いに関税をアップさせたら、日本のほうが痛手が大きい。

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最終更新:4/5(金) 11:39
NEWS ポストセブン

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