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『アリータ:バトル・エンジェル』のストーリーは、すべてが“壮大な前振り”だった:映画レヴュー

4/4(木) 12:33配信

WIRED.jp

映画『アリータ:バトル・エンジェル』は、木城ゆきとの漫画『銃夢』を原作としたスピード感満点のヒーローものである。設定は素晴らしく出来も素晴らしい。だが、肝心のオチがなく、ストーリー全体が前振りのようになっていたのだ。続編を期待させるようなエンディングだが、果たして実現するのだろうか? ネタバレありな『WIRED』US版のレヴュー。

唐突に終わった『アバター』の記憶とは?

さて、これから映画『アリータ:バトル・エンジェル』のネタバレをする。わたしが嫌なヤツだから、というわけではない。ラストシーンをばらしても筋書きについて何もわからないし、知ったところで何の支障もないからだ。

この映画のラストでは──アリータ(ローサ・サラザール)が剣を掲げ、宿敵をにらみつける。そしてスクリーンは暗転し、エンドロールへと移行する。つまりこの映画そのものが、存在しないオチのために積み上げられた前振りなのだ。

だが、前振りが悪いと言いたいわけではない。実際に(わたしも含め)多くの予想よりずっとすばらしい出来だった。木城ゆきとの漫画『銃夢』を原作とし、ロバート・ロドリゲスを監督として制作されたこの映画はベタだが、スピード感満点のヒーローものである。

火星の技術で生まれたサイボーグ

主人公は、目覚めたばかりのサイボーグ、アリータ。優秀なサイボーグ専門医のイド博士(クリストフ・ヴァルツ)が、ずっと昔に廃棄されたロボットの頭と肩を見つけ、いまは亡き娘のためにつくった手足をつなげて、アリータを組み立てたのだ。

記憶喪失のアリータは、自分の人生や自分の手足について真相を探そうとするなかで、自らの抜きん出た能力に気づく。モーターボール(バスケットボールにローラーゲームをくっつけたようなスポーツ)に熱中し、さらには賞金稼ぎとなり、宿敵を倒さねばならないと決意する(そして恋にも落ちる。お約束というやつだ)。

これが映画の全貌である。とても楽しい映画だが、なんとかフランチャイズ化しようと必死で、オチを入れ忘れているのだ。

イド博士に組み立てられて初めて目を覚ましたとき、アリータには過去の記憶がなかった。イド博士に連れられ、アリータはわくわくしながら外の世界へ歩き出し、すべてを飲み込むような例の大きな瞳に、その世界を映し出す。

だが、ヒューゴ(キーン・ジョンソン)に出会ってモーターボールを教わり、新しく生まれたばかりのアリータは自らのずば抜けた能力に気づいてしまう。アリータの心臓と脳は、火星のテクノロジーだったのだ。

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最終更新:4/4(木) 12:33
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