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米国人の3分の1が、ネットで「深刻なハラスメント」を経験している:調査結果

4/4(木) 18:13配信

WIRED.jp

米国最大のユダヤ人団体「名誉毀損防止同盟(ADL)」が米国人を対象に行った調査によると、2018年に「深刻なハラスメント」を経験した回答者の割合は全体の3分の1にのぼるという。調査からは、こうしたユーザーたちがプラットフォームにどんな対策を求めているかも浮き彫りになっている。

ヘイトが注目されるのはオフラインで悲劇が起きたときだけ

大手テック各社は、自社プラットフォームでの忌まわしい行為を減らそうと努力している。それにもかかわらず、ストーキングや物理的な脅迫など、さまざまなかたちでのネットハラスメントやヘイトが増加していることが新しい調査で明らかになった。

米国最大のユダヤ人団体、名誉毀損防止同盟(ADL)が米国人を対象に実施した調査によると、回答者の3分の1以上が2018年の1年間で何らかの深刻なネットヘイトやネットハラスメントを経験していたという。

またピュー研究所による同様の報告書でも、17年に米国ユーザーの18パーセントが、耐え難いネットハラスメントのターゲットになったと回答している。若者ではこの数値はさらに悪化し、18年には18~29歳の約半数がネット上で何らかの深刻なハラスメントを経験したと回答している。

プラットフォーム毎のハラスメントの多さも明らかに

ADLが2019年2月に公表したこの調査結果は、ADLから委託された世論調査会社YouGovが18年12月に実施した。その結果から伺えるのは、多数の米国ユーザーたちがネットで体験する寒々とした状況だ。

フェイスブックは現在、ハラスメントの自動検出を大々的に宣伝している。ツイッターはサイトでの会話を「より健全なもの」にすると明言し、ユーチューブは有害な動画を厳重に取り締まっている。しかしADLなどによる調査は、デジタル世界がますます醜悪で排他的になっており、各社の取り組みが追いついていないことを示した。

ADLのイノヴェイション・戦略担当ヴァイスプレジデントであるアダム・ニューフェルドは、「ネットハラスメントは、少数の人だけが経験するささいなことではありません。実際には多くの人が経験しています。ネットハラスメントの多くは、人々のグループアイデンティティ(集団同一性)が動機となっています。これが大きな影響をもたらすのです」と語る。

ADLは今回の調査をピュー研究所による17年の報告書の追跡調査になるよう設計した(17年の報告書では、「深刻なハラスメント」とは「物理的な脅迫、長期に及ぶ嫌がらせ、性的嫌がらせ、ストーキング」と定義されている)。ADLの調査の目標は、ハラスメントの体験がその後どのように変化したかを把握することと、さまざまなプラットフォームを比較することだ。

ADLによると、総数で見たときにヘイト行動の最大の巣窟となっているのは、いまのところダントツでFacebookだという。回答者の56パーセントがFacebookでネットハラスメントを経験したと答えたのに対して、Twitterはその割合が19パーセント、YouTubeは17パーセント、Instagramは16パーセントとなっている。ただし当然ながら、Facebookはほかのどのプラットフォームよりも利用者が多い。

さらにこの調査では、各プラットフォームを毎日利用しているユーザーのみを対象とした試算も行われている。これによると、ゲーム用ネットワーク「Twitch」がトップで、Twitchを毎日利用する人の47パーセントが、何らかのハラスメントを受けたと報告している。これに、「Reddit」、Facebook、チャットアプリケーション「Discord」が続く。

Twitchは18年にコミュニティ・ガイドラインを更新し、憎悪に満ちた行動は「即座に無期限の活動停止」になると定めた。これはTwitchの外で行われた行動にも適用されたが、一部のユーザーはこうしたルールには効果がないとしている。

「ゲーム・コミュニティは、プラットフォーム上のハラスメントやヘイトに対処する必要があるという認識をますます高めています」とニューフェルドは言う。

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最終更新:4/4(木) 18:13
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