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虐待父親たちの告白――なぜ私は愛するわが子に手を上げたのか

4/4(木) 6:20配信

週プレNEWS

児童相談所が対応した児童虐待相談件数は年々増加し、2017年度には13万件を超えた。加害者は実母・実父が約9割を占め、特に実父は上昇傾向にあるという。本誌は「加害者更生プログラム」を受ける父親たちを取材。彼らは言う。「自分はいい父親だと思っていた」と――。

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■「性的虐待」と言われてショックを受けた
児童相談所が相談対応した児童虐待の件数は年々増加し、2017年度には13万3778件に上った。今年1月、千葉県野田市で栗原心愛(みあ)ちゃん(10歳)が父親からの虐待の末、命を落とした事件はあまりにも痛ましかった。

こうした状況を受け、政府は「親による体罰禁止」を含む児童福祉法と児童虐待防止法の改正を急いでいる。

しかし、「虐待の問題は、加害者が変わらなければ解決しない」と語るのは、虐待やDVの加害者に向けた更生プログラムを実施するNPO法人「女性・人権支援センター ステップ」(以下、ステップ)の栗原加代美理事長だ。

「虐待の根底にあるのは『力による支配』です。加害者は、暴力や暴言によって子供に恐怖心を植えつけ、強引にでも従わせようとする。そこに罪悪感はなく、総じて『躾(しつけ)のためだった』とも言います」

ステップの更生プログラムに通う、虐待加害者の父親たちに話を聞いた。  3人の子供の父親である桜田さん(仮名、40代・会社員)は現在、妻と子供たち(中学生の長男、小学生の長女、幼稚園児の次男)と別居している。

桜田さんはステップに通い始めるまで、自らの行為は躾であり、虐待だとは微塵(みじん)も思っていなかったという。

「私自身が、体罰は当たり前という環境のなかで育ってきたので......それが間違っているという認識はなかった」

別居前は、夕食は必ず家族全員で食べ、子供の部活の試合や運動会などがあれば家族総出で応援に駆けつけていた。周囲から見れば、ごく普通の家庭と映っていたことだろう。

しかし、結婚前から桜田さんは妻に対し、叩く、蹴るなどの暴力を振るい、結婚後にはその矛先は子供にも向かった。妻が子供たちを連れてDV被害者を保護するシェルターに駆け込んだこともあったが、それでも桜田さんの暴力や暴言は止まらなかった。

ある日、家で妻を怒鳴りつけていると、当時6歳の長男がこう叫んだ。

「もうお母さんをいじめないで! 叩かないでよ!」

わが子が初めて見せた行動に、桜田さんは「うるせー」と一喝、頭をひっぱたいた。

「この人は尋常じゃない」

そう悟った妻は離婚を決断。だが、翌年に東日本大震災が発生し、長男が「父さんと一緒にいたい」と妻に告げると、わずか1年で復縁した。

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最終更新:4/4(木) 6:20
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