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シングルに必要な老後資金は7000万円ってホント?

4/4(木) 10:27配信

日経ARIA

人生100年時代を生き抜くARIA世代。シングルならではのお金の悩みや、病気、突然の退職など「クライシス」への備え方・乗り越え方を、FPの前野彩さんが伝授します。第3回は、シングルに必要な老後資金です。「老後資金は3000万円で十分」「いや7000万円必要」「実は1000万円台でいい」など、ささやかれる数字にばらつきがあるのでARIA世代は気になるところ。「ねんきん定期便」をチェックすべき理由や、シングルが気を付けるべき「節約の果ての国庫没収」リスクについても教えてくれました。

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●平均値、一般論で「私の老後資金」は分からない

 「老後にはこれだけのお金が必要」という情報があふれています。2017(平成29)年総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)」の「高齢単身無職世帯の家計収支」によれば、年金収入に対して足りない(自助努力で賄う)のは毎月4万円強です。

 65歳から年金を受け取るとして95歳まで生きるとしたら、4万円×12カ月×30年となり、単純計算では1440万円が不足します。

 それに、持ち家なのか、賃貸で家賃がかかるのかや、老後に思い描く理想の暮らしによっても違ってきます。生活レベルも年金受給額もみんな異なります。発表されている数字はあくまでも参考数字の一つのため、「私の場合」で考えないと、本当の金額は把握できません。「平均的なら大丈夫」というわけでもないのです。

老後シミュレーションのカギは「ねんきん定期便」にあり

 不安から脱出するためには「自分の場合を考えること」にしか答えがありません。そのために把握するのは「お金がいくら入ってきて、いくら出ていくか」ということです。老後の収入といえば年金。「ねんきん定期便」をチェックするのが第一歩です。

 「ねんきん定期便」とは、毎年誕生月に国から届くお知らせです。通常は、はがきに、年金加入期間、加入実績に応じた年金額、これまでの保険料納付額などが記載されており、50代になると年金見込額も記載されます。35歳、45歳、59歳時には、より詳しいものが封書で届きます。

 「ねんきんネット」では、過去の年金記録の確認、将来の年金見込額の試算などができます。ただし、ねんきん定期便に記載されたアクセスキーには3カ月の有効期間があり、興味が湧いたときにすぐに確認できる人が少ないのが実情です。

 そこで私は、老後に必要な貯蓄額を把握したい人に向けて、「あんしん老後の貯蓄計画」という無料の老後資金計算アプリを作っています(iOSのみ)。年金額はアプリ内の例に従った概算でも入力できますが、自分の金額が分かると、なお把握がしやすくなります。

 ねんきんネットや労組資金の計算では、真面目な人ほど手が止まってしまう傾向にあります。「ちゃんと書かなければ」「間違ったらいけない」と思うと、先に進めなくなってしまうようですが、もともとシミュレーションなのですから「1カ月15万円で生きられるだろうか」「18万円だったらどうだろう」といろいろな数字を入れて、まずは想像でいいので始めてみましょう。

 「でも、公的年金って将来分からないですよね」と心配する人もいます。

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最終更新:4/4(木) 10:27
日経ARIA

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