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たった2本の線を引くだけで、複雑な問題を簡単にする思考法

4/5(金) 12:06配信

PHP Online 衆知(THE21)

全体を俯瞰すれば、解決の糸口が見つかる!

 様々な要素が絡まり合った複雑な問題でも、二つの軸を描くだけで解決できる――。プロジェクトマネジメントの経験が豊富な木部智之氏は、そう話す。どんな場面でも使えて、思考を速くする効果もある「2軸思考」の方法について、木部氏に教えてもらった。

複雑な問題を複雑なまま考えてはいけない

 複雑な問題や解決困難な問題に直面したとき、皆さんは何から手をつけますか。こんなとき、思いつきで行動すると、時間ばかりが過ぎていき、事態はますます悪化します。
 私は、急がば回れで、まずは立ち止まって、問題の全体像を把握することから始めます。
 問題が複雑に見えるのは、全体像をつかめていないからです。全体像がわかれば、「色々な現象が起きているけれど、問題の本質はここで、きっとこうすれば解決できるぞ」という突破口が開けてきます。
 そこで私は、「全体を俯瞰して、問題をシンプルにしてから行動すること」を、いつも心がけているのです。
 では、どうすれば、それが可能になるのでしょうか。それは簡単です。縦軸と横軸の2軸で枠を作って考えればいいのです。
 以前、私の部下が、「やらなくてはいけないタスクが30個も溜まってしまい、どうすればいいかわかりません」と相談に来たことがありました。
 私は、縦軸にタスク、横軸に「課題の内容」「現在の状況」「担当者」「難易度」「影響度」「優先度」を設定した枠を作って、状況を整理するように指示しました。 そうして全体を俯瞰できるようにし、問題をシンプルにしたわけです。そして、「影響度」や「優先度」が高いものから、順次、片づけさせていくことにしました。
 このような思考法を、私は「2軸思考」とか「2軸フレームワーク」と呼んでいます。

マトリクス作りはモレなく、ダブリなく

 2軸フレームワークには、2本の軸を左上で交差させる「マトリクスタイプ」や、中央で交差させる「4象限タイプ」などがあります。
 このうち、私がタスクが溜まってパニクっている部下に作るように指示したのは、マトリクスタイプのフレームワークです。
 マトリクスは、前述のように、問題の全体像を捉えたいときや目の前の雑多な事象を整理したいとき、複数の選択肢に優先順位をつけたいときなどに便利です。
 マトリクス作りの際に注意したいのは、縦軸も横軸も、モレなく、ダブリなく、同じレベル感で項目を洗い出すことです。
 例えば、クルマの購入を考えている人が、縦軸にメーカー、横軸に「セダン」「クーペ」「ステーションワゴン」といった車種を並べたマトリックスを作って、どのメーカーのどの車種がいいかを比較検討するとしましょう(図1参照)。
 このとき、「メーカーにホンダを入れるのを忘れていた」というようなモレがあると、重大な失敗につながります。
 また、「トヨタ」「ホンダ」「輸入車」といったように項目のレベル感が不揃いだと、的確に比較することが難しくなります。
 できあがったマトリクスのマス目を埋めていく際には、律儀にすべてを埋める必要はありません。「クーペにはまったく興味がない」という人であれば、そもそも検討の対象外なわけですから、そのマス目には何も書かなくていいわけです。
 ムダなことに思考のエネルギーや時間を使わないことも大切です。

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最終更新:4/8(月) 9:48
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