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大阪市を潰そうとする維新の会の「嘘」。大阪維新府政下で各種データは悪化という真実

4/5(金) 8:33配信

HARBOR BUSINESS Online

 統一地方選と同日実施される大阪府知事、大阪市長の入れ替えダブル選(4月7日投開票)が近づいてきた。知事選では、大阪維新の会政調会長で大阪市長の吉村洋文と自民が擁立した元府副知事の小西禎一、市長選では、維新代表で府知事の松井一郎と自民が立てた元市議の柳本顕の対決となる。

◆間違いを指摘しても誤魔化しパネルを使い続けた維新

 今回、大阪維新は「都構想」に対する賛否を争点として掲げているが、2015年の住民投票ですでに市民の判断は示されているし、そもそも「住民投票は1回しかやらない」「最後のチャンス」と何回も言っていたのは維新である。それに騙された大阪市民もいたようだが、案の定、嘘だった。

 これまで大阪維新はグラフの目盛りを誤魔化したり、都合の悪いデータを隠した詐欺パネルを街頭演説やタウンミーティングで使い、大阪の住民を騙してきた。特異なのは、市民団体や学者がその間違いを指摘した後も、最後まで使い続けたことだ。要するに確信犯的な詐欺集団である。

◆告示以降の政治活動を繰り返す維新

 今回も、大阪維新は一貫してデマを流し続けている。公職選挙法上禁止されている告示以降の政治活動を繰り返し、街頭演説では「大阪市はなくならない」「なくなるのは市役所だけ」と平然と嘘をつく。松井は悪名高いデマサイトが流した「小西候補を中傷するフェイクニュース」をリツイートし、拡散させた。

 仮に「都構想」がすばらしい政策なら、丁寧に内容を説明すればいいだけ。デマを流したり、詐欺パネルを使う必要はない。要するに隠したいことがあるのだ。松井はテレビ番組で「最も訴えたい公約は?」と聞かれて、フリップに「重大虐待ゼロ」と書いた。都構想の目的が大阪の住民にバレるのは、余程都合が悪いのだろう。

◆住民を分断し対立感情を煽る維新

 大阪維新は住民を分断して、対立感情を煽っている。今回私は大阪を取材し、「日刊ゲンダイ」のルポにも書いたが(参照:”大阪市が消える日”–日刊ゲンダイ)、自分たちのやり方に賛成するのは「味方」、反対するのは「敵」という発想なので、選挙違反を繰り返そうが、デマを拡散させようが、選挙に勝てばうやむやになると思っているフシがある。

 だから地道に政策の説明をするより、社会に一定の割合で存在する「正常な判断ができない人」を騙し切ろうとしている。

 ネット上のデマに流されるのではなく、現実を直視すべきだ。

 各種数値を見れば、大阪維新により、大阪は明らかに悪くなっている。

 2018年の犯罪ランキングは、全国47都道府県中、大阪は最下位。福祉・インフラ・子どもの生活ランキングも最下位。幸福度ランキングは43位。経済指標も全国と比べて悪化、現金供与総額の動きも、全国の平均を下回っている。

 大阪維新の目的は、政令指定都市である大阪市を潰し、その財源を利用することである。橋下徹も「大阪市が持っている権限、力、お金をむしり取る」(「読売新聞」2011年6月30日)と言っているが、大阪市民はカネも自治も失い、行政サービスも低下する。維新が拡大すれば、大阪市は消滅する。法定協議会の資料にも大阪市のHPにもそう書いてある。

◆最後まで嘘を突き通る維新を許すな

 しかし、大阪維新は『(大阪市の)土地や街並みがなくなるわけじゃない』とバカバカしい喩えで誤魔化そうとする。連中は大阪の住民を完全にバカにしてるのだ。松井は「制度を見直すだけで、大阪市がなくなるというのは印象操作」などと言っていたが、印象操作をしているのは松井である。大阪維新は最後まで嘘をつきとおす算段なのだろう。そして大阪の住民を騙し、選挙を乗り越えたら「信任を得た」「お墨付きをもらった」と言って、大阪市という巨大都市を解体するのだろう。

 こうした手法が全国に拡大すれば、どうなるのか?

 まだ間に合う。悪の拡大を防がなければならない。

<文/適菜収>

てきなおさむ●1975年山梨県生まれ。作家。哲学者。大衆社会論から政治論まで幅広く執筆活動を展開。近著に『小林秀雄の警告 近代はなぜ暴走したのか』(講談社+α新書)他、『日本をダメにしたB層の研究』『日本を救うC層の研究』(ともに講談社)『バカを治す』(フォレスト出版)など多数。山崎行太郎氏との対談本に『エセ保守が日本を滅ぼす』(K&Kプレス)も好評発売中

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最終更新:4/5(金) 8:33
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