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かくしてEtsyは、業界全体のカーボンオフセットを1社だけで実施した

4/6(土) 15:10配信

WIRED.jp

ハンドメイドクラフターのためのマーケットプレイスを運営するEtsyが、米国のすべてのネット通販企業が1日に排出する二酸化炭素に相当する約55,000トンのカーボンオフセットを1社だけで実施した。サステイナビリティをブランドの核心とするEtsyの思惑と、次善の策だと語られるカーボンオフセットを取り巻く現状をひも解くことで、アマゾンをはじめとするネット通販業界が直面する環境課題と、進むべき方向が見えてきた。

“目下の最良策”から拡がる可能性

ある試算によれば、米国にあるすべてのEC企業がトラックや航空機などの運送によって大気中に排出する二酸化炭素量は、1日あたり約55,000トンだとされている。この「55,000トン分の二酸化炭素」を相殺するカーボンオフセットが、19年2月28日に実施された。

米国のすべてのネット通販企業が排出する二酸化炭素の量を1社だけでオフセットするという、とてつもないプロシェクトを実行に移した企業はEtsyだった。ハンドメイドクラフターのためのグローバルなマーケットプレイスを運営する企業だ。

環境を守るための、ごく“小さな”出費

Etsyがこれほどまでに気前よく環境保護のための投資を行うのは、この日だけだ。しかし、自社の二酸化炭素排出量分のカーボンオフセットは引き続き行なっていくという。

とにもかくにも、この日のEtsyは運送によって排出される二酸化炭素量すべてのオフセットを行なった初めてのEC企業となった。

Etsyによると、このカーボンオフセットのために必要な出費は、荷物1個あたり1セント未満。年間の総配送料で換算しても100万ドルにも達しないという。Etsyの四半期売上高は18年の第4四半期に2億ドルを超えている。業界全体の1日分の二酸化炭素排出量のツケを払ったとしても、その出費は6桁にも満たないだろう。

「ごく小さな出費です」と語るのは、Etsyの最高経営責任者(CEO)であるジョン・シルヴァーマンである。2017年に入社し、業績を好転させたと評価されている人物だ。

シルヴァーマンが就任する前、Etsyの売上はアマゾンに飲み込まれてしまいそうなほど落ち込んでいた。ある試算によると、昨年のアマゾンの売上高は、すべてのオンラインショッピング市場の50パーセント近くを占めている。

いまもその支配状態に変わりはないが、クラフトマーケットにおいてはEtsyが再び足場を固めたところだ。2月末には、18年第4四半期の収益が前年同期より47パーセント増になったことが報じられ、Etsyの株価は跳ね上がった。

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最終更新:4/6(土) 15:10
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