ここから本文です

なでしこ、フランスに惨敗。リヨン所属の熊谷紗希だからこそわかること

4/7(日) 6:20配信

webスポルティーバ

「結果としても内容としてもこんなんでワールドカップ大丈夫?って思われても仕方ない試合だった」

【写真】2年ぶりにアジア大会を優勝を果たしたなでしこジャパン

 絞り出すように長谷川唯(日テレ・ベレーザ)は答えた。それほど、4日に行なわれたフランスとの対戦は稀に見る惨敗だった。

 1-3というスコア以上の差を見せつけられた。もちろん、フランスは世界ランキング4位で6月に開催される女子W杯開催国として初優勝を狙っており、なでしこジャパンはその相手に主導権を握るという甘い考えを持つことなく、100%チャレンジャーとして挑んだ。

「うまくて速くて強い」――選手たちが評したフランスは想定していた以上の強さだった。とにかくボールを回せない。一度相手に渡ると一気にフランスお得意の両サイドからの攻撃が開始される。当然、そこは重点的にケアが必要と考えて、前からプレスをかけて対応していくはずだった。

 ところが、どれだけ間合いをツメても、それをあざ笑うかのようにフランスは難なくいなして日本ゴールを脅かした。その攻撃を日本は一度で切ることができず、クリアボールを拾われて2次攻撃を食らう。ゴールキックになってもそこからがパスがつながらず、あっという間に劣勢に逆戻り。そんな展開がほぼ90分間続いた。

 3分という試合開始早々の失点後、相手GKの治療中、ハーフタイム……ありとあらゆる時間で選手たちは何度もピッチ上で話し合う。しかし、最後まで難局を打開することはできなかった。90分通して修正し切れなかったのは久しぶりのことだった。

 最も重症だったのは、ボールキープがまったくできなかったこと。何度も押し寄せるフランスの攻撃を何とか押しとどめたとしても、奪ったボールを保持することができない。フランスは、日本がボールを持てばすぐさま猛烈なプレスをかけてきた。そうなると日本は、文字どおり為す術もなくボールを奪われ、その先に待つのはフランスのカウンター攻撃。これがひたすら繰り返された。

 そんなゲームだったからこそ、その存在が際立ったのがセンターバックの熊谷紗希(リヨン)だった。フランス代表にはチームメイトが数多く名を連ねており、対戦を楽しみにしていた。ワンサイドゲームになり、苦境に陥っていくなか、当初は前線から守備をして、サイド攻撃を抑える形を狙っていたが、抑えきれないと判断すると最終ラインの中央で防ぐようになっていく。

 つまり、中に蹴り込まれたボールの的になっているバレリー・ゴーバンを熊谷が抑えるという図だ。最初の対決では、競り負けて先制点を献上してしまったが、その後は意地の奮闘で空中戦はもちろん、フィニッシュに持ち込ませる前段階で次々に潰していった。まさに最後の砦としての貫禄を見せた。

「球際とかは、ほぼフランスが勝っていたと思うし、守備として3失点というのもすごく悔しい」と振り返った熊谷には、相手をよく知るからこその悔しさもある。

1/2ページ

最終更新:4/7(日) 6:20
webスポルティーバ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

Sportiva

集英社

スポルティーバ
4月4日(木)発売

定価 本体1,800円+税

フィギュア特集『羽生結弦は超えていく』
■羽生結弦 世界選手権レポート
■羽生結弦 グランプリシリーズプレーバック
■宇野昌磨、髙橋大輔、紀平梨花、坂本花織ほか

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事