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コオロギを食べれば、絶滅危機のキツネザルを救える?

4/7(日) 14:10配信

WIRED.jp

わたしたちは、いま“食革命”の時代を生きている。

世界中の研究所では、人工肉をつくり出すための研究が進められている。研究者たちは少しの動物細胞をもとに肉を培養したり、100パーセント植物由来で“血”が滴るようなバーガー用パティーなど、驚くほど本物そっくりな肉の模造品をつくり出している。

実録:「昆虫食」だけで2週間を過ごしてみた

また人類は、わたしたちのすぐ目の前にコオロギという良質のタンパク源が這い回っていることにも気がついた。人間は何千年も昔から昆虫を食べてきたが、西洋社会では最近までそのことが忘れ去られていた。いまや数々の企業が昆虫食にビジネスの可能性を感じ、コオロギを「未来の食材」にしようと競っている。

昆虫食が絶滅危惧種を救う?

しかし、研究者と動物保護活動家からなるあるグループは、昆虫食にビジネス以外の可能性もあると考えた。昆虫の食用化が、絶滅の危機に瀕した哺乳類の保護にも役立つかもしれないというのだ。研究グループは、かつて昆虫を食べてきた過去のあるマダガスカルの人々に、タンパク源として再び昆虫食を受け入れてもらおうという計画を、この数年で進めてきた。

計画が実現すれば、ブッシュミートとしてハンターに狙われ、絶滅の危機にあるキツネザルの狩猟圧を減らすことができる。計画の目標は、コオロギを養殖して加工し、パウダー状にする施設を国内に複数建設することだ。

マダガスカルでは人口が増え、その人口の多くが栄養不足の状態にある。施設ができれば、人々に確かな栄養源と働き口を提供できるようになる。同時に地球上の霊長類で最も象徴的な種を救うこともできるのだ。

マダガスカル島は常に環境破壊の危機にさらされている。島の森林はわずか10パーセントしか現存しておらず、そのこと自体がキツネザルにとっては脅威だ。

アカエリマキキツネザルは絶滅危惧1A類(CR)に、そのほかにも6種のキツネザルが絶滅危惧2類(VU)か絶滅危惧1B類(EN)に指定されている。僻地の村落に住む人々の多くにとって、キツネザルなどの霊長類も重要な食料であるため、ジャングルの奥へ分け入って狩りをする。それがキツネザルをさらに絶滅へと追いつめている。

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最終更新:4/7(日) 14:10
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