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「イノベーションを生み出せる人と組織」が重要な時代 経営者の仕事は「良い会社をつくること」

4/8(月) 7:34配信

日本の人事部

手探りでスタートさせた人事アウトソーシングビジネス

――レジェンダ・コーポレーションを立ち上げたのは1996年ですが、起業しようと思われたきっかけについてお聞かせいただけますか。

マルチメディア振興協会への約3年間の出向を終えて、リクルートに戻ったときには40歳でした。リクルートという会社はだいたいそのくらいの年齢で転職したり、起業したりする人が多いんですね。私も漠然と「ビジネスの世界でやり残したことがあるとすれば、会社経営だろうか」と考えていました。そんなときに、リクルートが出資を予定しているスタートアップ企業に出向して経営を手伝ってもらえないか、という話をもらったのです。

実は、同じような経験はマルチメディア振興協会でもしていました。協会の賛助会員だったコンテンツ系のスタートアップ企業の経営者に頼まれて、監査法人対応や海外の現地法人の整備などを手伝ったのです。経営というものを知る良い経験になったのですが、同時に「中小企業における経営の重み」も実感させられました。組織ができあがっている大企業の場合、経営者一人がいなくなってもすぐに会社が倒れることはありません。しかし、スタートアップ企業の場合、経営の重要な部分を担っている人材が一人抜けることは会社の存続を左右します。どこまでも責任を持つ覚悟がなければ、経営をやるべきではない。そう思ってリクルートからの出向の話は断り、そのまま退職することにしました。


――退職されたときは、ご自身での起業や事業内容などを、ある程度考えていたのですか。

ここにはもう一つ別の話があります。私の妻もリクルートの社員だったのですが、少し前から産休に入っていました。彼女は子どもが生まれたらそのまま退職して、自分で会社をつくって独立する計画を立てていたんです。その会社を登記する際に「社長になってもらえないか」と言われたので、最初は名義だけのつもりで引き受けました。ところがその後、さきほどのような事情で私も退職することになります。フリーになったタイミングで、ちょうど妻の会社が受注した採用代行の仕事が動き出していました。私も社長としてそれを手伝うことになり、結果的にはそれが現在のビジネスへとつながっていったわけです。


――最初はご夫妻で経営されていたわけですね。藤波さんは採用アウトソーシングというビジネスをどう見ていましたか。

妻は人事経験が長かったので、そのキャリアを生かせる仕事として採用代行、つまりアウトソーシングで営業を行っていたようです。すでに受注した案件だったのでとりあえずやりましたが、業務請負なので正直いつ途切れるかわかりません。当時はまだアウトソーシング自体が一般的ではなく、継続的なビジネスとして成立するものなのかどうかも判然としませんでした。そのため、最初はもっと間口を広げてやらないと厳しいだろう、とは思っていましたね。

ただ、間口を広げるとはいっても、その方向性については全くの白紙でした。自分たちが興味を持っていて、強みがあるビジネスは何か。まずはB to Bのビジネスに絞りこみ、その上で「人と情報」がコンセプトになりそうだなと考えました。妻は人事のほとんどの分野を経験していましたし、私も管理職時代には、部下の管理はもとより評価、採用、育成など、人事に近い仕事を担当していましたから。21世紀に向けて発展性もあるし、専門性も十分持てる。すると、最初にたまたま手がけた採用アウトソーシングも事業ドメインに入ってくるなと考えました。

当時、採用アウトソーシングは商談さえできれば受注確率80%くらい。ほとんど受注できていました。それはまだマーケットがなく競合もない状態だったからです。何もないところからマーケットを作るのは本当に大変なことだとわかっていましたが、他社と同じことをやっても仕方がないという思いもありました。「人と情報」という括りには、人事システム、人事コンサル、人材派遣、人材紹介、と非常に幅広いビジネスが含まれますが、あえて新しい分野である採用アウトソーシングに取り組んでいったということです。


――最初から確信があったわけではなく、かなり手探りでのスタートだったのですね。

創業から4年間くらいはまさに手探りでした。仕事が順調に入ってきて、スタッフを増やしていく中でも、「本当にこのマーケットでいいのだろうか」という思いはありました。そんな中、2000年ごろから人事・労務系にも事業分野を広げていきました。そこからは「人事」「労務」「採用」の三本柱が固まり、システムを活用してそれらを効率的に進めるというコンセプトがいっそうはっきりしました。その後は事業拡大を目指して現在まで走り続けています。

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最終更新:4/8(月) 7:34
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