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「イノベーションを生み出せる人と組織」が重要な時代 経営者の仕事は「良い会社をつくること」

4/8(月) 7:34配信

日本の人事部

他人がやらないことをやったほうが絶対に面白い

――現在、貴社は「『人事のNo.1イノベーションドライバー』を目指します」というビジョンを掲げています。ここに込められた思いとはどんなものなのでしょうか。

さまざまな企業が「Vision」「Mission」「Value」をそれぞれのやり方で掲げています。戦略コンサルやSIerは、私たちはこういう課題を解決します、というミッション型が多いのではないでしょうか。当社も創業から長らくミッション型でした。しかし、2017年に会社のあり方を再検討する中で、現在の「『人事のNo.1イノベーションドライバー』を目指します」というビジョン型に変えることになりました。

その背景には、創業以来「他人がやらないことをやったほうが面白い」と考えて取り組んできた歴史があります。もし企業に大きな資本力があれば、誰かが起こしたイノベーションに乗っかって、より大きな市場を取ることもできるでしょう。しかし、小さい企業が他社の後追いをしても得られるものはわずかです。小さい企業は必然的に一歩前を進まないといけない。それに前を走っているほうが気持ちが高揚します。仕事が面白ければ、複雑なマネジメントをしなくても組織がどんどん走っていきます。だから、当社のような会社は他人がやらないことをやらなければいけないし、実際にやってきました。「自分たちは人事にイノベーションを起こす会社なんだ」という宣言は、いわば原点に戻ったイメージだと考えています。

これまでも当社は、人事の領域に「アウトソーシング」「プロジェクト」「データドリブン」といった手法を導入して人事の変革を支援してきました。その上で、さらに「日本の良さ」を生かせるようなシステムをつくっていきたいと考えています。今は時代の流れが非常に速いですね。以前ならマーケットリーダーになれば10年単位でその果実を享受できましたが、昨今はグローバルで競合がすぐに出てきます。つまり、企業が生き残るためには、素晴らしい製品やサービスを持つことが必要条件ではありますが、十分条件ではなくなっているのです。

21世紀に重要なのは一つの製品が廃れても、また次の新しい製品を生み出せる「人と組織」です。言い換えればイノベーションを生める人間がいるかいないか、その人たちが活躍できる組織、風土があるかどうか。それが勝敗を分けます。HRテクノロジーもいいのですが、人間が本当にその良さを発揮して活躍できるシステムを考えていくことが必要だと思います。


――創業から24年目。経営者として大事にしてこられたのはどんなことでしょうか。

最初は経営とはどういうものなのか、よくわかりませんでした。ただ、あるときふいに「経営者の仕事とは良い会社をつくることではないか」ということに思い至りました。それこそが社長の役目だと。それ以来、経営とは何かという迷いはなくなりました。

では「良い会社」とは何か。世の中に価値を提供して高い評価を受けている、ということが一つあるでしょう。同時に、内部で働いている人が自己実現可能な組織であること。当社の門戸を叩く人の多くは、人事のプロフェッショナルになりたい、なれる環境があると思って入ってくるわけです。その期待に応えられる会社でなくてはいけません。それができていれば、良い人材が集まってきて、いきいきと働く組織になります。

自己実現をシンプルに説明すると、仕事で充実感を得られて、生きててよかったと思えること。仕事は生活のためにするものかもしれませんが、それだけでは寂しいですね。ビジネスパーソンは、年齢相応のビジネス能力を備えることで、より大きな責任と裁量権を与えてもらえるようになります。そこで成果を上げて「ありがとう」「助かったよ」「すごいね」と言ってもらえることが自らの満足感、充実感につながっていきます。そういう「場」のある会社が「良い会社」ではないでしょうか。私自身、日立でもリクルートでも仕事を任せてもらったことが今の自分につながっています。それと同じくらい、社員たちに「場」を提供できているだろうか。それをいつも考えています。

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最終更新:4/8(月) 7:34
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