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ネコは自分の名前を聞き分ける、上智大ほか研究

4/8(月) 11:52配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

飼い主以外が呼んでも反応、イヌに比べ反応が薄い理由も

 ネコは、ネズミの捕まえ方から、缶を開ける音が何を意味するのかまで、多くのことを知っている。さらには、自分の名前も聞き分けているらしいことが、新たな研究で確認された。

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 上智大学の心理学者である齋藤慈子氏は、4月4日付け学術誌「Scientific Reports」に発表した論文で、ネコは確かに自分の名前を聞き分けており、見知らぬ人に呼ばれた場合でも反応することを示した。

 齋藤氏はネコ好きだ。大学院で霊長類の認知に関する研究をした後、この誤解されがちなペットを研究対象に選んだ。

「ネコが大好きです。ネコはとてもかわいらしく、とてもわがままです。撫でて欲しい時は寄って来ますが、放っておいて欲しい時には離れていきます」と齋藤氏は笑う。

 同氏は、これまでの実験で、ネコには、人のジェスチャーを理解し、隠してある食べ物を見つけたり、飼い主の声を聞き分けたり、自分を見て名前を呼ぶ人に食べ物をねだったりする能力があることを明らかにしてきた。これらすべてが、ネコは自分の名前を聞き分けていることを示唆している。

自分の名前に反応

 齋藤氏の研究チームは、この仮説を検証するため、日本の家庭と猫カフェで飼われているネコたちを観察し、実験を行った。

 家庭や猫カフェで、飼い主と見知らぬ人の両方にネコの名前を呼んでもらい、耳や頭の動き、尾の振り方など、名前を聞き分けていることを示すと考えられる反応を録画した。

 今回の研究では、音が名前と似ている4つの名詞で呼びかけたり、家庭や猫カフェで飼われている他のネコの名前で呼びかけるなど、4種類の異なる実験を、のべ112匹のネコに対して行った。その結果、ネコは自分の名前に対して有意な反応を示すことがわかった。

 また、飼い主が名前を呼んだ時だけでなく、見知らぬ人が呼んだ時でも、興味を示したという。

 ネコは、自分の名前のひびきと、食べ物や撫でられることなどのご褒美を結びつけて覚えているのかもしれない、と齋藤氏は説明する。

「本当に素晴らしい研究です」と米オークランド大学の認知心理学者ジェニファー・フォンク氏は話す。なお同氏は、今回の研究には関わっていない。

 フォンク氏は、自分のペットのネコで同様の実験を個人的に試したことがある。夫に、思いつく限りの名前を歌うような声で呼びかけてもらい、ネコが反応するかどうかを確かめたのだ。反応はなかった。

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