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ナゾめいた《鳥獣戯画》全4巻を見に行こう!|ニッポンのお宝、お蔵出し

4/11(木) 22:50配信

Casa BRUTUS.com

擬人化された動物たちが縦横無尽に動き回る《鳥獣戯画》。その甲乙丙丁の全4巻が大阪で展示されています。ナゾも多いけれどやっぱりかわいい絵巻の見どころを紹介します!

日本美術、特に絵画は傷みやすいため、西洋美術と違って限られた期間にしか公開されません。ルーヴル美術館の《モナ・リザ》のようにいつもそこにあるわけではないので、展示されるチャンスを逃さないようにしたいもの。本連載では、今見るべき日本美術の至宝をご紹介!

今回のお宝:《鳥獣戯画》
お宝ポイント:さまざまな動物への愛情が感じられる、親しみやすい絵柄で知られる。誰の手によるものなのか、諸説ある不思議な絵巻。
公開期間:開催中~5月6日(前期:4月14日まで、後期:4月16日~5月6日)
公開場所:大阪〈中之島香雪美術館〉

《鳥獣戯画》は、みんなが一度は見たことがあるのに誰が何のために描いたのかわかっていない。親しみやすい絵柄だけど何人の手が関わっているのかも判明していない不思議な絵巻だ。4巻のうち甲と乙は平安時代末期にセットで描かれたと思われる。丙、丁はそれぞれ作風が異なり、鎌倉時代に描かれたようだ。よく鳥羽僧正が描いたと言われるが、これも本当かどうかは不明だ。甲、乙は密教の白描(仏像などを線描したもの)と似ていることから絵仏師が描いたのではないか、とも言われる。また天皇の即位式の際にかけられた絵との関係から宮廷絵師によるとの見方もある。

せっかく全巻が公開されるので各巻を順番に見ていこう。絵巻は右から左に向かって広げていくものなので、展覧会でも右から左へと鑑賞することになる。甲巻はもっとも有名な、擬人化された動物が登場する巻だ。兎や蛙、猿たちが相撲をとったり追いかけっこをしたり、水遊びや弓の競技に夢中になっている。後ろ脚で立ち、前脚を手のように器用に使ってさまざまな遊びに興じる姿は何度見ても愛らしい。

乙巻の動物はあまり擬人化されておらず、どちらかというと写実的だ。馬、牛、鷹、犬、鶏など私たちにも馴染みのある動物のほか、豹や虎、山羊、象など当時の日本にはいなかった動物や獅子や龍、獏など想像上の動物も描かれている。

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最終更新:4/11(木) 22:50
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