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なぜ「大切なこと」ほど片付かない? 仕事の優先順の勘違い

4/11(木) 6:10配信

NIKKEI STYLE

《連載》知らないと大変!ビジネス法則

きょうは朝から会議に次ぐ会議で、自分の仕事が全然できません。パソコンを開いても、未読のメールが何十件もたまっています。会議中にかかってきた電話にも返事をしなければなりません。机の上にも、スタッフが残したメモがたくさん貼りつけてあります。

時間はすでに午後3時。テキパキと片づけていかないと、帰宅はいつになるやら……。そんな時、皆さんはどのように仕事を進めていくでしょうか。

■さて、どこから片づけようか……

急ぎだと思われる用件から手をつけたり、ルーチンワークや事務手続きなど、すぐに終わらせる簡単な用件から処理していく人が多いのではないかと思います。そのほうが、時間のかかる重要な用件に、後でじっくりと取り組めるからです。

でも、結局時間切れで、大切な仕事が手をつけられなくなったりしませんか。先送りをしているうちに用件自体を忘れてしまい、後で火を噴いたという経験はないでしょうか。そんなことをやっているから、本来やるべき仕事にいつまでも取りかかれず、“貧乏暇なし”になっているのではありませんか。

経済学者H・サイモンは、この現象を「計画のグレシャムの法則」と名づけました。短期的な判断や定型的な業務に追われて、長期的に取り組むべき戦略的な決定や創造的な問題解決がおろそかになることです。私たちの働き方や組織が変わらない大きな原因の一つにもなっています。

■悪貨が良貨を駆逐する

もともとグレシャムの法則とは、イギリスの財政顧問だったT・グレシャムが唱えた貨幣に関する経済学の法則です。

たとえば、日本政府が額面1万円の金貨を発行したとします。最初は金の含有量の多いコイン(良貨)をつくっていたものの、金が足りなくなり、少ないコイン(悪貨)を鋳造したとします。どちらも額面は1万円なので、名目的な価値としてはまったく同じです。

ところが、貨幣の価値が下がることを恐れた国民は、なるべく実質的な価値の高い良貨を手元に置こうとします。日々の暮らしには悪貨を進んで使おうとします。良貨を金として取引するため、海外に流出させる人も現れます。

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最終更新:4/11(木) 6:13
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