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「旅立つ人の心」データで読み解く JTBがデジタル戦略で描く未来図

4/12(金) 6:40配信

NIKKEI STYLE

《連載》だからマーケティングは面白い

店頭での旅行販売で圧倒的な強みを発揮してきたJTB。ところが近年はオンライン旅行会社が台頭し、消費者はパソコンやスマートフォン(スマホ)で旅行商品を調べ、予約し、料金を支払うところまで手軽に済ますようになっている。2018年春に日本オラクルからJTBに移り、IT(情報技術)とデジタル戦略を手がける福田晃仁Web販売部戦略担当部長に今後の方針を聞いた。

■デジタル改革へ新たな組織

――JTBでの役割は何ですか。

「マーケティングから販売まで一貫してデジタル化を進めることです。日本オラクルでBtoC(消費者向け)のデータ戦略などを手がけた経験を生かします。マーケティング的にみると、旅行はとても情緒的な商材です。たとえば、『あの店に興味がある。この人と一緒に行きたい』といった個人の気持ちを反映するのが旅行です。そのせいか社内には、『旅行とデジタルやデータはなじみにくい』といったイメージがありました」

「そういう思い込みを変え、企業文化や方向性をデジタル化へ向けて転換させるのが私のミッションです。企業文化の面では、まず『データドリブン』です。徹底的にデータに基づいて消費者を理解しようという姿勢が必要です」

「方向性の面では、顧客目線を一層重視するよう改め、そのためにデータを使っていきます。これまでJTBは、会社が企画した商品を売り込む『プロダクトアウト型』でした。これを開発段階から顧客目線で取り組む『マーケットイン型』に変えていきます」

■デジタルマーケティングの中核組織

――具体的には何を?

「組織変革です。18年4月にJTBに入った後、まず『データサイエンスセントラル』という組織を立ち上げました。ここが顧客を分析したり、マーケティングプランを考えたりするデジタルマーケティングの中核組織です」

「セントラルには3つの組織があります。まず、統合データ基盤というところで会員データや店舗からの情報、売上実績、ネット上の外部データなどすべての情報を集約します。それを利用するのが2つ目の顧客分析という組織で、さまざまなデータから消費者の旅行の目的や動機づけを探ります。サイトを訪問した人が実際にどれだけ予約したかなどの統計的な分析もします」

「データの分析は、イメージとしては『ハワイ旅行を考えている人の行動パターンを探す』ようなことです。旅行しそうな人を探し当てられれば、個別にアプローチできるかもしれませんよね。データから、そういう『方程式』を掘り起こそうとしています。分析結果を受け、3つ目のマーケティングアクションという組織で旅行商品を企画したり、消費者の内面を解釈したりします」

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最終更新:4/12(金) 9:22
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