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女性活躍の推進 意味を知れば働きやすさは進化する

4/13(土) 7:47配信

NIKKEI STYLE

女性活躍推進法の全面施行から3年。日本経済新聞社の調査では職場の対応が「進んでいる」は4割未満。ただ、女性の活躍推進の背景を「説明できる」人では、この割合が7割を超え、働きやすさの実感が高い。活躍の意味を知ると変化は進む。

■職場で対応「進んでいる」4割足らず

女性活躍推進法の施行を巡り、働く人からは「女性に気を使いすぎて不公平感が生まれた」(製造業、49歳の男性)など不満が聞こえる。日本企業の多くは男性優位だっただけに、女性の活躍には意識改革が不可欠。理由が分からなければ、不満が高まりやすい。
果たして、「女性の活躍推進」の理由や背景は、どのくらい理解されているのか。従業員300人以上の企業で働く男女に聞くと「知らない」が56.4%と半数を超えた。一方で研修による啓発など近年の企業の取り組み成果を映すように「(理由や背景を)知っていて人に説明できる」も9.4%となった。
説明できるグループの人は、勤務先が女性の活躍推進に積極的だ。「職場で女性の活躍を推進するための対応が進んでいるか」を聞くと、全体では時期や度合いを問わず「(対応が)進んでいる」を合計した割合は38.4%と4割足らず。説明できるグループでは73.4%に高まる。
「女性の活躍推進による職場の変化」(複数回答)も同様の傾向だ。全体では「育児をしながら働く女性が増えた」(27.4%)が最多。これに「管理職への女性の起用が増えた」(18.8%)が続く。
管理職起用は説明できるグループでは37.3%に上昇。さらに差が開くのが「経営層や会社から女性活躍やダイバーシティ推進を説くメッセージが増えた」との項目だ。同グループでは42.7%で、全体(14.1%)を30ポイント近く上回る。
先進企業では管理職への対応が進む。「『無意識の偏見』の研修を受けて、改めて内なる偏見を自覚し部下との対話が必要だと感じた」。第一生命保険団体保障事業部部長の井上大輔さん(45)はそう話す。同社は日本経済新聞社と女性誌「日経ウーマン」による「女性が活躍する会社」2017年版の首位だ。
■納得感を重視、やる気引き出す
「女性に能力を発揮してもらわないと、うちの部は発展しない」。井上さんは団体保険事務企画課長を兼務し、21人の部下の半数弱が女性。育児で短時間勤務などを使う人もいる。同課は保険契約をはじめ様々な業務にまつわる事務の企画や設計で常に複数のプロジェクトが進む。井上さんはその都度、担当を決める。
「育児や介護など制約のある人には、どうしても負担の少ない仕事を任せた方がいいのでは、と思いがち」(井上さん)。だが、在宅勤務で進めやすい仕事を任せ、「大規模プロジェクトに参加したかった」といわれたことも。「やる気を引き出すには部下の納得感が大事。その方が成果が高まる」と研修で再認識した個別対応を意識して仕事の采配を工夫する。
企業の育児支援策が充実し、ママ社員増加など人員構成が変わってきた。女性の活躍推進による職場の変化は自身の働きやすさにどう影響しているか。
調査への回答で「働きやすくなった」と「やや働きやすくなった」の合計は16.7%。その理由は、「残業の減少と休日の増加」(サービス業・56歳の男性)のほか、「男女両方の価値観が生かされ、より顧客ニーズにこたえられている」(運輸業・郵便業、38歳の男性)、「課長職になる女性も出て来て、先々のキャリア形成に希望を持てるようになった」(通信業、28歳の女性)などが挙がった。
活躍推進の背景を説明できるグループでは、働きやすくなった割合が合計で46.6%と5割近くに。職場の変化では「全社的に残業が減った」(24%)や「全社的にフレックス勤務など柔軟な勤務の利用が進んだ」(20%)などで全体を10ポイント以上上回った。

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最終更新:4/13(土) 12:15
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