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声優音楽シーンで目立つ“自作自演”の流れ 沼倉愛美、鈴木みのり、早見沙織の作品を解説

4/13(土) 18:41配信

リアルサウンド

 近年、声優自らが作詞作曲を手がける音楽が増えてきた。これまで作詞・作曲・編曲を誰かに依頼することが多かった声優音楽シーンであったが、その傾向が少しずつ変わり“自作自演”の領域へと踏み込んできたのだ。本稿では、そういった流れのなかでも、特に注目すべき作品をピックアップしていきたい。

【写真】早見沙織が語る、“歌い手・作り手としての現在地”


・沼倉愛美『アイ』

 まずは、2月に発表された沼倉愛美の2ndアルバム『アイ』だ。沼倉愛美は、前作『My LIVE』から作詞にも参加し、今作でも3曲担当している。

 『My LIVE』で明確に打ち出された「ハードなギターサウンド×沼倉愛美の歌声」という軸は、『アイ』の収録曲「魔法」「夜と遠心力」などにも取り入れられており、彼女ならではの音楽性だ。一方「This Kiss」や「グッバイ」など、アグレッシブなエレクトロサウンドが目立つのも本作の特徴。これは、4月から始まる東名阪ツアーや海外公演(『沼倉愛美2ndライブツアー「アイ」』)を前提にしつつ、制作が行われたことが影響しているのではないだろうか。

 また声優としての沼倉愛美といえば、『アイドルマスター』の我那覇響を思い出すファンも多いはずだ。響のキャラソンを作曲しているAJURIKAは『My LIVE』にも参加。さらに今作収録の「This Kiss」ではAJURIKAとも縁深いTaku Inoueが登用されている。Taku Inoueが得意としているフューチャーベースに、ポップスマナーがかけあわされており、まさに“ライブ映え”する1曲になっている。

 また、沼倉本人が歌詞を書いた「アイ」では、〈出し切ってからっぽに/素晴らしい!だからそろそろいいんじゃない?〉〈評価する視線から/逃げたって罪には問われない〉など、まるで自身の思いをそのまま言葉にしたかのようなフレーズが印象的だ。エレクトロ色の強い楽曲やメッセージ性の強い歌詞などからは、声優で求められがちな清廉潔白で元気いっぱいなアイドル像から解放され、“ありのままの自分”を表現しているようにも思える。

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最終更新:4/13(土) 18:41
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