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BMW新3シリーズは5シリーズしのぐ“押し出し”

4/13(土) 5:00配信

日経ビジネス

 「これじゃ、5シリーズの立場がなくなっちゃうな」。2018年10月のパリモーターショーで発表されたドイツBMWの新型「3シリーズ」を目の当たりにして、まずそんな感想を抱いた。それくらい、新型3シリーズの面構えには上級車種の5シリーズをしのぐ、強い押し出しを感じた。その新型3シリーズが、2019年3月から国内を含む全世界で一斉に発売された。

【新型3シリーズのスタイリングほか、画像はこちらの「元記事へ」から、どうぞ】新型3シリーズのインストルメントパネル(欧州仕様)。カーナビゲーションシステムのディスプレイが、インパネ上面から突き出たデザインから、インパネと一体化したデザインに変更された(写真:BMW)

 先代の3シリーズのフロントデザインは、グリルが小ぶりで、周りを囲むクローム調のモールも細く、目頭が細くなったヘッドランプと相まって、端正な印象の強いデザインだった。それが今回は、グリルがかなり大型化されてボンネットにも回り込んだ形状となり、クロームメッキの幅も太くなった。ヘッドランプの面積も大きくなり、下端にも切り込みが入ったデザインとなって、1クラス上の5シリーズ以上に「押し出し」を感じさせられたわけだ。

 フロント周り以上に、筆者が驚いたのは「ホフマイスター・キンク」の形状が変更されたことだ。ホフマイスター・キンクというのは、セダンのリアピラーの輪郭が根本が下端でゆるやかな曲線を描きながら前方に折れ曲がった輪郭になっているもので、BMWセダンの象徴ともいえるデザイン要素だ。これを新型3シリーズでは、これまでの丸みを帯びた形状でなく、2つの角を持つ鋭角的な新しい形状を採用した。

デザインが新世代に

 外観だけではない。内装の印象も大きく変わった。まずメーターがすべてデジタル表示になり、ここに運転支援システムの作動状況や、選曲しているラジオ、ナビゲーションの地図情報などを表示できる。また、BMWが先鞭をつけ、その後多くの完成車メーカーが追随した、インストルメントパネルの上にディスプレイが突き出たようなデザインは、新型ではインストルメントパネルと一体化したデザインに変更された。これは、従来のディスプレーがダイヤル操作を想定し、タッチ操作を前提にしていなかったのに対して、最近のBMW車ではタッチパネル対応になってきているため、よりディスプレーを運転者に近づける必要が出てきたのだ。

 センターパネルも、空調の吹き出し口周りにクローム調のメッキ部品が増え、従来の控えめなデザインよりも存在を強く主張するようになっている。またシフトレバー周りのデザインも全面的に変更され、回転ダイヤルには微細な溝加工を施したり、スイッチ類をプッシュ式からシーソー式に変更してつなぎ目を減らすなど、質感が大幅に向上している。このように新型3シリーズのデザインは外観、内装とも主張が強くなっていて、従来のBMWの機能的ではあるが、ややそっけないデザインとは一線を画する。世界の自動車市場で存在感を増している中国市場の影響を感じずにはいられない。

 こうしたデザイン変更は3シリーズだけではなく、2018年のパリモーターショーで発表されたSUV(多目的スポーツ車)の新型「X5」や高級クーペの新型「8シリーズ」、2座シーターオープンスポーツカー新型「Z4」も新型3シリーズと共通の新しい要素を持つデザインに切り替わっている。今後の新型車にも、新型3シリーズが先鞭をつけたデザインや機能上の特徴は広がっていくはずだ。

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最終更新:4/13(土) 5:00
日経ビジネス

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