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皇太子さまのライフワーク、水問題「知らないのは日本人だけ」

4/15(月) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 平成も残すところあとわずかとなり、令和の時代がすぐそこに迫ってきた。父である天皇陛下から時代を受け継ぐ徳仁皇太子殿下の胸中には、今、どのような思いが秘められているだろうか──。

 ご家庭や公務と並行して、皇太子さまがライフワークとして学生時代から研究を続けているのが「水問題」だ。

 皇太子さまの研究の相談相手でもあり、元建設省河川局長の尾田栄章さんはこう語る。

「古来、人類は水を求めて世界を移動してきました。水は大切な資源である一方、災害や貧困、さらに紛争をもたらすものでもあります。皇太子殿下のご研究では、そうした人間と水の関係を地球規模でとらえて、限られた水をどう利用していくかを考察されているのです」

 留学時代に水運について学ばれた皇太子さまは、1987年に訪問されたネパールで、水くみ場の前に列をなす女性と子供の姿を見て、水の問題を痛感された。

 以降、2003年に京都市などで開催された「第3回世界水フォーラム」で名誉総裁に就任し、2007年から2015年まで国連の「水と衛生に関する諮問委員会」の名誉総裁を務めた。

 現在では世界中の専門家が皇太子さまの研究に耳を傾け、「水問題における殿下の高い評価を知らないのは日本人だけだ」ともいわれている。皇太子さまの熱意には尾田さんも舌を巻く。

「古代より日本の皇室は自然災害に対する意識を高くお持ちですが、皇太子殿下は水問題を通じて文明や人間の在り方に深く考えを巡らされています。さらに、講演をされる時は、聴衆の興味をかき立てる工夫を凝らされます。単なる専門家にはできない、実にユニークで素晴らしい講演をされるのです」(尾田さん)

 例えば、昨年2月の学習院女子大学での講演では、古代ローマの風呂文化を題材にした漫画『テルマエ・ロマエ』を持ち出し、地中海世界では貴重な水を潤沢に使う古代ローマの生活ぶりを紹介して聴衆の興味を引かれた。

 皇太子さまには、「包容力で相手を惚れさせる」独特の魅力があると尾田さんは言う。

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