ここから本文です

待望のTWAホテルがついにオープン!

4/15(月) 18:55配信

Casa BRUTUS.com

エーロ・サーリネンの名作〈TWAターミナル〉がなんとホテルとして蘇ります。その中身とは?

建築家エーロ・サーリネンの代表作のひとつ、NY・JFK空港の〈TWAターミナル〉。この名建築に宿泊できる日が来るなんて!

翼を広げたカモメのような外観に、エレガントな流線型のメインターミナル。トランス・ワールド航空が〈TWAフライトセンター〉(正式名称)を完成したのは1962年のことだ。当時は若きカリスマ、ジョン・F・ケネディを大統領に迎え、アポロ計画も急速に進み、アメリカが希望に輝いていた時代である。人々が空の旅に抱いた憧れやロマン。同ターミナルはその象徴だった。

『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』はじめ数々の映画にも登場するNYのランドマーク、そしてジェット時代のアイコンでもあった〈TWAターミナル〉だが、会社買収により閉鎖されたのが2001年のこと。以来、取り壊しの危機や、有志による保存運動、有名ホテリエによる企画の打ち切りなど紆余曲折を経て、このたび待望の〈TWAホテル〉として一般に開かれる運びとなった。

リノベーションを施したターミナルと、新たに作った客室部分が隣接する。客室には1950年代にウエスタン・エレクトリック社が製造したヴィンテージのダイヤル式黒電話が。もちろんプッシュ方式に替えてある。家具はミッドセンチュリーを代表するノル社の正規品だ。また、あちこちに用いられているクルミ材。なだらかな曲線を描く壁だとか、マティーニ・バー、バスルームのドアにもこのウッドが使われ、空間に温かみをもたらしている。オハイオ州で伐採したクルミの木を、アーミッシュの木工職人200名が5か月かけて製作したものだとか。

ホテル内レストランは6軒、バーが8軒。中でも注目は、カクテルラウンジ〈コニー〉。なんと、1950年代には大統領専用機にも使われた大型プロペラ旅客機《ロッキード・コンステレーション》を運び込み、ラウンジに改造したという。またNYを代表するシェフ、ジャン=ジョルジュ・ヴォンゲリヒテンは〈パリ・カフェ〉をオープン。チキン・シャンパーニュなど、かつてTWAが実際にサーブした優雅な機内食から着想した料理を提供する。

宿泊のほか、日中の短時間利用もいずれ可能になる予定。トランジットの合間に立ち寄ってシャワーを浴びたり、レトロモダンなカクテルを楽しんだり、防音ガラス窓越しに飛行機の離発着を眺めたりなんてことも? ちなみに随所に配された赤色は、サーリネンが作りだした通称「チリペッパー・レッド」。華麗でイマジネーション豊か、かつエレガントなTWAのイメージをレトロモダンな宿泊施設へと昇華させた、この〈TWAホテル〉。ミッドセンチュリーな夢に出会えそうだ。

エーロ・サーリネン。ターミナル完成の前年に、51歳の若さでこの世を去った。

text_Mika Yoshida & David G. Imber

最終更新:4/16(火) 0:44
Casa BRUTUS.com

記事提供社からのご案内(外部サイト)

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事