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【月刊『WiLL』(5月号)より】消費増税、辺野古移転、水道法――ぜーんぶ“鳩菅政権”の負の遺産

4/15(月) 16:55配信

WiLL

日本の暗黒時代

 「平成最後」ということで、平成三十年間を振り返る番組や雑誌特集が数多くある。
 それらの特集の中で注目しているのは民主党政権の三年半について、どのように表現しているかということである。
 民主党政権の三年半を高く評価する人はいない。ある番組では「非自民の政権を打ち立て、それまでの政治を打破する挑戦」などと擁護する表現を使っていた。
 だが、国民から見れば、自民党政権ではない政権をつくることだけを目的にし、まともなヴィジョンも政策もなく、ただ漫然と政権の座に居座っている──はなはだ迷惑千万であり、自分たちの勝手な挑戦に巻き込まないでほしいと思う。だいたい、政権というのは国民を導くものであり、挑戦するものではない。挑戦しなくても問題ないシミュレーションをして確実に政権運営ができるようになってから臨むべきであり、政権をとってから迷走するような状況では話にならない。
 さて、その民主党政権の実績は何であったか。
*
 まずは鳩山由紀夫政権。
 二〇〇九年八月の総選挙で勝利した民主党は当時の民主党代表である鳩山由紀夫氏を首班指名して、鳩山内閣が発足する。
 このときの選挙は「マニフェスト選挙」と言われ、「脱官僚・政治主導」「子ども手当配布」「高速道路無償化」「ガソリン値下げ(暫定税率凍結)」「温室効果ガス削減」「消費税増税廃止・埋蔵金の発掘」「八ッ場ダムの廃止(コンクリートから人へ)」「消えた年金の再調査と年金制度を一元化し、月額七万円の最低保障年金を実現」「ワークライフバランスと均等待遇を実現する」などが掲げられ、選挙中の発言では「普天間基地は少なくとも県外移設」を発表していたのである。
 このような公約が実現するのかと騙された国民は、鳩山内閣に七二%もの支持を与えていた。当時、自民党は党内抗争が大きかった。
 渡辺喜美議員などが離党して「みんなの党」をつくるような動きがあったり、マスコミに出て公然と自民党の執行部を批判するような議員が出てきたりするなど、自民党の中にも問題はあった。
「民主党に一回やらせてみよう」という無責任な投票と、政策を真面目に考えない投票行動がこれらの結果を生み出したのである。
 今から考えれば、国民は「甘言に騙されてはいけない」という教訓としてとらえていいかもしれない。
 マスコミのつくり出した雰囲気に乗り政治を真剣に考えず、だれがやっても一緒というような安易な考えに流れた国民の責任であるということも言える。
 あえて「国民の責任」と書いたが、そのツケは今も大きく我々の負担になっている。鳩山内閣、菅内閣、野田内閣の行ってきた政策で、いまだにそのことが問題になっており、ややもすれば安倍内閣が問題であるかのような責任転嫁をしている。
 現在の立憲民主党をはじめとする元民主党の議員たち、とくに、当時の閣僚や民主党という政党の役職についていた議員などは自分で行ってきた政策に対する健忘症と、その責任転嫁の温床であり、最も日本人らしくない主張を今も繰り返し、政治家としての責任能力の欠如を露呈していると言わざるを得ない。

《続きは本誌にて》

宇田川敬介(ジャーナリスト)

最終更新:4/15(月) 16:55
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