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【月刊『WiLL』(5月号)より】豚コレラ――感染源は中国人

4/15(月) 17:25配信 有料

WiLL

イノシシのヌタ場を発見!

 昨年九月、岐阜県で豚コレラが発生、その後、隣接の愛知県にうつり一挙に五府県に拡散した。殺処分された豚は、感染していないものを含めて五万頭に上る。発生したのが二十六年ぶりだから、最前線で防疫に当たる多くの関係者にとって初めてのことだ。その苦労は想像を絶する。
 現場では何が起きていたのか。二次感染の恐れがあるため、豚コレラが発生した養豚場などへの立ち入りは厳禁だ。しかし、感染媒体となった疑いが濃厚の野生イノシシの実態については現場を見ておく必要がある。そう思い立ち、現地を訪れた。
 抜けるような青さの好天に恵まれた三月九日土曜の早朝、豚コレラが発生した岐阜市の現場を訪ねた。市中心部のJR岐阜駅から車で十五分ほど走ったところに百々ヶ峰という標高四百十七・九メートルの山がある。鵜飼いで有名な長良川の北側に位置し、対岸には山頂に岐阜城を抱く金華山を望む。
 山道の途中、石灰が敷き詰められた場所に出る。散策する登山者が、豚コレラを靴につけて拡散させないための消毒剤だ。筆者も行きと帰りに入念に靴底に石灰を付ける。感染源を取材し、ともに対策を講じようとする者が、ウイルスを拡散したのでは元も子もないからだ。専門家の指導を受けながら、念には念を入れて取材を続けた。
 足場の悪い山道に分け入って十分ほど経っただろうか。案内役の専門家が立ち止まって、私に言った。
「分かりますか」
 登ってきた山道とほぼ直角に交わる方向に、小道のようなものができているのが分かった。獣道だ。猟師言葉で言う踏道である。山で道に迷う人の中には、この踏道を下山への道と勘違いする人が少なくないという。
 その反対側の踏道を分け入ってしばらく歩くと、ヌタ場(イノシシやシカなどの動物が、体表に付いているダニなどの寄生虫や汚れを落とすために泥を浴びる場所のこと)に出くわした。
 夜行性のイノシシが深夜、集団でこのヌタ場にやってきて親族会議をやっている姿が目に浮かぶ。数々の足跡とともにギョッとしたのが、体長が一メートル以上はあろうかというイノシシの型を残した水たまりだ。バスタブに似たその水たまりの底には泥水がたまり、土手状の側面にはイノシシがこすりつけたとみられる体毛の跡がくっきり見えた。
 ヌタ場の周囲に自生する草木には白く渇いた泥の跡があり、泥水浴びをしたイノシシが体をこすりつけたのがよく分かる。 本文:6,166文字 この記事の続きをお読みいただくには、WiLLプレミアム on Yahoo!ニュースの購入が必要です。

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佐々木類(産経新聞論説副委員長)

最終更新:4/15(月) 17:25
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