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『ゲーム・オブ・スローンズ』忘れられない名場面10選

4/15(月) 17:00配信

Rolling Stone Japan

ティリオンの告白

7.  母語で話すドラゴンの母(シーズン3「穢れなき軍団」)

デナーリスがエッソス大陸を移動するペースは時に苛立つほどに遅いが、それは明らかにラニスター家が持つ軍事力を凌ぐ強さを持ったドラゴンを引き連れた彼女がウェスタロスに到着するのを遅らせるためである。しかし、彼女の話が前に進まなくなると出てくるのがこのドラマの一番の成功の公式「デナーリスが叫ぶ+悪者たちが燃える=全て良し」である。このシーンでは彼女の幼いドラゴンたちの力だけでなく彼女の周りの目を欺く聡明さ(敵対者が彼女をあざ笑うために使っていた言葉を使う場面)と公正さ(自分のために戦ってくれると信じつつ、一度穢れなき軍団の任務を解いた場面)を見せつけている。途方もない映像とキャラクター性が同時に表現されているのだ。


能力を見せつけるダニー(Photo credit: Keith Bernstein/HBO)

8. ティリオンの告白(シーズン4「裁判」)
このドラマのシーズン1で主人公と呼ぶのに一番近かったのはネッドであったが、ピーター・ディンクレイジが演じる賢く毒舌な小鬼ティリオン・ラニスターは物語の初期から明らかに突出した役であった。脚本家とディンクレイジはティリオンの頭の回転の速さと冗談の裏に隠された人生の苦悩の間の極めて危ないところを通ってきた。何度か彼が怒りを見せることはあったが憎き甥を殺したとして不当に罪を着せられた裁判以上に強烈に怒りをあらわにしたことはなかった。「俺はジョフリーを殺してはいないが殺せばよかった!俺がお前らが思うような怪物だったらよかった!」と彼を中身ではなく見た目で判断した父親や姉を含め、そこにいた全員に向かってどなった。

巨人と戦うための誓い

9. 目玉が飛び出すほどの勝利(シーズン4「山と毒蛇」)

1シーズン全部をかけて誰が一番かを決定するようなことがなかったのが不思議なほどにこのドラマにはウェスタロスで一番の戦士だと自称する様々なキャラクターが登場する。それでも、ブライエニーがハウンドを崖から殴り落としたり、その呼び名がぴったりのマウンテンとずる賢いオベリン・マーテルのこの決闘裁判など、この年月の間に数々の際立った戦いがあった。マーテルは派手な戦闘スタイルで巨漢の相手を軽々と倒したがマウンテンに姉の殺害を自白させようと時間をかけすぎてとどめを刺すことが出来なかった。マウンテンの接近戦での勝ち方は、今年のスーパーボウルのベスト・コマーシャルの目玉になったほど、迅速で残酷で記憶に残るものである。

10. 巨人と戦うための誓い(シーズン4「黒の城の死闘」)

ホーダーの死と同様、これは脇役(ジョン・スノウの冥夜の守人の中で3番目に近い友人)の誇るべき犠牲であり、その死に至るまでの過程が大きく意味を持ったもう1つの瞬間である。6人の守人が自分たちが死ぬことを覚悟しながら文字通りの巨人が黒の城の内壁を突破するのを阻止することを心に決める。中には逃げ出したがる者もいたがグレンは、ここまでに視聴者の多くもおそらく声に出して言えるようになっているぐらいこのドラマの中で恒例になっている冥夜の守人(ナイツウォッチ)の誓いを暗唱しメンバーを奮い立たせる。このエピソードでは巨人の襲撃のシーンをあえてカットし、しばらく経ってジョンがグレンと他の守人たちの死体と共に、彼らが勇気と知恵を持って侵入を阻止したということがわかる巨人の死体を発見するシーンまで飛ぶ。戦闘シーンは必要ない。その誓いがそれを特別なものにしているのだ。

Translated by Takayuki Matsumoto

Alan Sepinwall

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最終更新:4/15(月) 17:00
Rolling Stone Japan

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