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「前払い退職金」を現金でもらうと大損する理由

4/16(火) 5:20配信

東洋経済オンライン

 「人生100年」と言われるほど長寿の時代になりました。サラリーマンの皆さんにとって、老後の生活を支える柱は年金と退職金でしょう。この2つの制度に最近、構造変化が起こりつつあります。

■年金と退職金をとりまく「3つの構造変化」とは? 

 具体的には、①公的年金の加入者が拡大している②退職金はやや減少傾向となり、特に公務員の退職金の減少が著しい③退職金の前払い化が進んでいる――といった変化です。

 こうした変化の背景には何があるか、また、変化にどう対応すればいいかについて考えてみたいと思います。

 厚生労働省は2019年度の公的年金の支給額を「0.1%引き上げる」としています。国民年金の支給額は4月分(6月支給)から、満額受給者の場合で月6万5008円。厚生年金は平均的な収入で40年間働いた男性サラリーマンと専業主婦の2人世帯の場合、月22万1504円となります。

 昨年は物価(1.0%)も賃金(名目手取り賃金変動率0.6%)も上がっていたのにわずかな増加にとどまったのは、その前まで下げるべきだった分を上げるときに調整するという仕組みが適用されているからです。今後も公的年金は物価ほどには上がりません。

 ですから老後の生活を支えるのは公的年金だけというわけにはいかないのですが、生きている限り支払われる終身の安心感は人生100年時代においては大きいものがあります。

 そうしたなかで、給与所得者が加入する厚生年金の被保険者数は増えています。厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、この5年で約1000万人増加し、2018年3月末では4358万人に達しています。

 その理由は、何と言っても「働く女性が増えた」からでしょう。同じく「厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、過去5年で「第3号被保険者」――厚生年金加入者に扶養されている配偶者が約100万人減り、その一方、自分で厚生年金に加入している「第2号被保険者」の女性は約400万人も増えています。

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