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ポール・アレンが遺した世界最大の飛行機、悲願の初飛行成功は「次」につながるか

4/17(水) 8:11配信

WIRED.jp

4月13日(米国時間)の朝、モハーヴェ砂漠に日が上ってからちょうど45分後。これまでにつくられた世界最大の飛行機が初めて飛び立った。その翼幅は、なんと385フィート(約117m)もある。

【動画】世界最大の巨大飛行機、試験飛行に成功

ストラトローンチ・システムズという企業が生み出した巨大な飛行機「ストラトローンチ」は、開発に着手してからここまでくるのに8年の年月を要した。同社は2022年までに、この6基のエンジンを搭載した双胴の飛行機を、人工衛星を積んだロケットを打ち上げるために飛ばそうと計画している。

「みなさんは長い間ずっと辛抱強く、そして寛容な心で、この巨大な翼が飛び立つのを待っていてくださいました。そしてついに、わたしたちはやり遂げたのです」と、ストラトローンチ・システムズの最高経営責任者(CEO)であるジーン・フロイドは語った。

同社によるとフライトは約150分間で、飛行機は時速189マイル(同約304km)の速度で高度17,000フィート(約5,182m)を飛行したのちに、モハーヴェ空港&宇宙港に着陸した。「すべてのシステムは時計のように正確でした」と、テストパイロットのエヴァン・トーマスは振り返った。

ポール・アレンの死を乗り越えて

だが今回のテスト飛行には、ほろ苦さも感じられた。マイクロソフトの共同創業者でストラトローンチ・システムズを立ち上げたポール・アレンが、昨年10月に65歳で亡くなっていたからだ。アレンは大の宇宙好きで知られ、ストラトローンチのプロジェクトに熱を上げていた。

「彼が今日ここにいてもいなくても、この飛行機が優雅に飛び立った瞬間に、ポールに心から『ありがとう』と口に出して言ったと思います。こんな驚くべきことを実現させるプロジェクトの一員にしてくれたのですから」と、フロイドは言う。

近いうちにストラトローンチ・システムズは、人工衛星を積んだ重量250トンのロケットを高度35,000フィート(10,668m)の成層圏まで運ぼうと計画している。巡航高度に到達するとロケットのエンジンが点火され、そのまま宇宙へと飛び立つ仕組みだ。

ロケットを打ち上げるには、現状ではフロリダ州にあるケネディ宇宙センターなどの限られた施設しか選択肢がない。このため、数少ない打ち上げの機会を巡ってライヴァルと競い、そして長期間にわたって待機しなければならない。これに対して飛行機なら各地の滑走路から飛び立てるので、人工衛星を軌道に乗せたいというニーズにストラトローンチが応えられると考えているわけだ。

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最終更新:4/17(水) 8:11
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