ここから本文です

全てを覆したメッシ、魅せた珠玉のプレー。バルサがマンUに見せつけたクオリティの違い

4/17(水) 11:38配信

フットボールチャンネル

 チャンピオンズリーグ準々決勝2ndレグ、バルセロナ対マンチェスター・ユナイテッドの一戦が現地時間16日に行われ、3-0でホームチームが勝利している。この結果、2戦合計スコアを4-0としたバルセロナが準決勝進出を果たした。ユナイテッド相手に圧倒的なクオリティの違いを見せ、完勝を収めたホームチーム。主役に躍り出たのは、やはりあの男だった。(文:小澤祐作)

【写真特集】メッシは何位? プレイヤー能力値ランキング(1位~50位)

●力の差が明らかとなった試合

 チャンピオンズリーグ(CL)・準々決勝2ndレグ、ユベントス対アヤックスの一戦は1-2でアウェイチームが勝利したという。クリスティアーノ・ロナウドを擁するなど、今季のCL優勝候補筆頭だったイタリア王者がこんなにも早く姿を消すとは正直思っていなかった。アヤックスも実力は十分だが、これは大金星だと言えるだろう。

 一方、準々決勝2ndレグのもう一試合、バルセロナ対マンチェスター・ユナイテッドの一戦は力の差が浮き彫りとなったゲームだった。結果は3-0(2戦合計4-0)。ホームの大声援を力に変えたバルセロナに対し、ユナイテッドは何もできていなかった印象だ。

 アウェイチームは立ち上がりこそ攻勢に出た。試合開始わずか30秒にはポール・ポグバのスルーパスに抜け出したマーカス・ラッシュフォードがクロスバー直撃のシュートを放つなど、いきなりバルセロナゴールを脅かした。

 その後もユナイテッドは、選手間の距離をコンパクトに保ちワンタッチで素早くパスを回し、時折鋭い縦パスを織り交ぜリズムを変える。バルセロナの守備が整っていない隙を狙った非常に良い攻撃の形ができていた。

 それでも先制に成功したのはホームチームだ。すべての状況を打開したのは、やはりリオネル・メッシだった。

 16分、相手陣内深い位置でボールを奪ったメッシが右サイドからカットイン。寄せに来たフレッジの股にボールを通しあっさりプレスを回避すると、そのまま左足でゴール左隅に流し込んだ。

 これで試合の流れは一気にバルセロナへと傾いた。先制からわずか4分後、再びメッシがゴールを決め、あっという間にリードを2点に広げたのだ。

●個の能力が際立ったバルサ

 2戦合計スコアを0-3とされ、逆転でのベスト4進出のために最低でも3点が必要となったユナイテッド。しかしメッシに2発を喰らったショックが大きかったのか、チームとして前半立ち上がりに見せた勢いが半減し、ボールを持ってもすぐに奪い返されるといった状況が続いた。

 前線のラッシュフォード、アントニー・マルシャルは試合から消え、ジェシー・リンガードも局面を打破するほどの存在とはなれない。攻守両面におけるキーマンとなるポグバもメンタル面の弱さを露呈していた印象だ。

 対してバルセロナはピッチに立つ11人全員がそれぞれの役割をしっかりこなし、ユナイテッド守備陣の脅威となり続けた。攻撃時にはメッシが強烈な“個”を放ち、それを生かすべくルイス・スアレスやフィリッペ・コウチーニョも果敢に動き回る。セルジ・ロベルト、ジョルディ・アルバもうまく顔を出しては攻撃に厚みを持たせた。

 イバン・ラキティッチは相変わらず攻守のバランスをうまく取り、アルトゥールはパスやドリブルでリズムを変える。セルヒオ・ブスケッツは深い位置からビルドアップの起点となり、守備時も危険なエリアを的確にカバーしていた。

 ユナイテッドの選手が覇気を失っている間にも、バルセロナのイレブンは試合の中で連係を深めていった。攻撃はスムーズに行えており、守備も安定感は抜群。チームとしての完成度はもちろんのこと、この試合では「個の能力」でも明らかな違いが生まれていたと言えるだろう。全体的なクオリティは非常に高かった。

 後半もそうした展開は変わらず、61分にはフィリッペ・コウチーニョが得意のゾーンから美しいミドルシュートを沈め、リードを3点に広げたバルセロナ。この時点で準決勝進出はほぼ手中に収めていたが、最後まで集中力を欠かないのが同チームの強さだ。

 90分間しっかりと戦い続け、クリーンシートで試合を終えることに成功。2014/15シーズン以来となるCLベスト4進出をきっちりと果たした。

●人間離れなメッシのプレー

 チーム、そして個の能力で明らかな差が出たこの試合。なかでも際立っていたのはやはりリオネル・メッシだろう。

 先制点の場面は圧倒的な個の力を発揮し、ユナイテッド守備陣を一人で制圧。見事の一言だった。2点目はGKダビド・デ・ヘアのミスもあったが、利き足ではない右足でのシュートで沈めたものだった。コウチーニョのゴールも起点となったのはメッシだ。

 相手の嫌なエリアに顔を出し、ボールを呼び込んではドリブル、パスで決定的な違いを生む背番号10。チームが苦しい状況にあっても一人で局面を打開し、状況をすぐさま変えることができるなど、バルセロナにとっては大きな武器となっており、世界的に見てもやはり別格の存在だと言える。

 データサイト『Who Scored』によると同選手はこの日、全体トップとなる7本ものシュートを放ち、そのうちの3本を枠内に飛ばしている。決定的なパスも1本繰り出し、パス成功率は86%を記録。その中でロングボールを6回出しているのだが、成功率はなんと100%とキックの正確性も抜群だった。

 またドリブル突破を7回仕掛けており、そのうちの6回を成功させているメッシ。もちろんこれは両チーム合わせてトップの数字だ。また球際での競り合いも15回中10回勝利しているなど、データでも別次元の成績を収めている。

 ユナイテッド戦で魅せたメッシのプレーはまさに珠玉そのもの。「メッシにとっては当たり前だ」という見方もあるかもしれないが、当たり前のことを当たり前に、ましてはCLという大舞台で発揮することの難しさを考えれば、やはり背番号10は人間離れしていると言えるだろう。

 メッシは同試合で、CL通算133試合目となる出場を果たした。これは現在ヴィッセル神戸に所属するアンドレス・イニエスタの132試合を上回り、バルセロナ歴代2位の記録となっている。トップに君臨するシャビの157試合までは、あと24試合だ。

 もちろんその記録を達成する前に、まずはチームを2014/15シーズン以来となるCL優勝へ導きたいところである。

(文:小澤祐作)

フットボールチャンネル

最終更新:4/17(水) 12:13
フットボールチャンネル

記事提供社からのご案内(外部サイト)

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事