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本当は重要な副大統領ポスト、映画「バイス」にみるその実像

4/17(水) 12:30配信

Wedge

 世にさまざまな職業があるが「いるだけ」が仕事というポストもないわけではない。合衆国副大統領も、そのひとつと思われている。大統領が死亡するか、辞職しなければ出番はめぐってこない。地味というにはあまりに“人畜無害”な職だ。そういう評価は正しいのか?いま各地で上演中の映画「バイス」は米副大統領へのイメージを大きく変えてくれる。

チェイニー副大統領がモデル

 「副」「代理」を意味するタイトルの映画は、2代目ブッシュ政権で副大統領を務めたディック・チェイニー氏の物語だ。

 名門エール大学に入学しながら、アルコールにおぼれ、成績不良で中退したチェイニーは、才媛の妻の助けを借りて電気工から身を興す。1960年代末、若き下院議員、ロナルド・ラムズフェルド氏(後に2代目ブッシュ政権の国防長官など)のスタッフの職を得たことが、人生を決める転機になる。ここで力量を見いだされ、フォード政権で34歳、史上最年少の大統領首席補佐官、下院議員、国防長官(初代ブッシュ政権)と次々に大舞台を踏んでいく。最後は副大統領。

 焦点が当てられているのは、副大統領時代の活躍、“暗躍”ぶりだろう。

 詳しいストーリーに触れるのは避けるが、チェイニーが副大統領職を受諾したのは、経験の浅いブッシュ氏(子)に代わって実権を握る野望からだった。それが実践されるのが2001年の9・11同時テロだ。事件当日、地方遊説中だったブッシュ大統領のワシントン帰着を安全上の理由から押しとどめ、ホワイトハウス地下の危機管理センターで陣頭指揮。予想される攻撃に対する大胆な手段を、大統領にもはからず独断で次々に指示していく。

 同時テロの報復として、実行グループ、アル・カーイダの掃討に加え、イラク進攻を強く主張、政権内の慎重論を排してブッシュ大統領に決断させる。この間、イラクが大量破壊兵器を開発し、アル・カーイダとあたかも緊密な連携をもつかのような印象を内外に植えつける。拷問もいとわず、政権に批判的な勢力に不利になるようなリークをあえてして、政権内部だけでなくフランス、ドイツなどの同盟国の慎重派を抑えていく。

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最終更新:4/17(水) 12:30
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