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外来魚より怖い対お魚プレデター「カワウ」の話【その2 駆除ではない選択肢】

4/18(木) 17:30配信

ルアマガ+

さて、前回、内水面漁業従事者の悩みのタネになっている、カワウという鳥について少し解説させていただきました(前回の記事は下部リンクからどうぞ)。

カワウの魚を捕食する戦闘能力がジ◯ングなら、ブラックバスは◯ールくらいですと例えを使わせていただいた通り、カワウが内水面の魚類資源に与える影響はブラックバスなど外来魚の食害が霞むほど甚大なのです。

絶滅の危機から一転、増えすぎてしまったカワウがもたらした問題

カワウは一時絶滅の危機にさらされましたが、今は数が大いに増え、日本各地(本州の関東、東海、近畿以西)に姿を表わすようになりました。当然、生き物ですから食事をしなければいけません。彼らの食事は魚類です。しかし、湖、沼、河川の魚類資源は有限です。

彼らが飛来しては、どんどんと魚が減っていく事態になっているわけです。鳥ですから、魚を食い尽くせば次の水系へ、次の沼へ湖へと移動することも訳ありません。なおかつ、ジャンプすればまたげるぐらいの規模の小川にさえ飛来することができる、小回りのよさもあります。

その対抗策として「駆除」という方法が採用されているわけですが、その効果は限定的で、問題の根本的な解決になっていないことにも触れさせていただきました。このままでは、在来魚はおろか、外来魚まで食い尽くされてしまいかねない事態になりつつあります。

では、そもそも、どうしてこんな事態になったのか。Let's thinkingしてみましょう。

なぜカワウは増えたのか

彼らが増えた理由は、まだ正確にはわかってはいいません。ただし、1970年代初頭、カワウの数は激減し、一部のコロニーでほそぼそと暮らすほどにその数は減少しました。まさに日本の高度経済成長期で環境が劣悪になった頃に符号します。

川はまっすぐになりました。通水性をよくすることで破堤を防ぎ、水を溢れさせず、そして土地区画は利用しやすくなりました。人が生活する権利を拡大するためです。日本の自然は人間の暮らしやすい形に加速度的に変貌していきました。三面護岸という、生物にとっては非生産的な渓相がどんどんと出現しはじめました。

しかし、カワウは1980年代初頭より、徐々に個体数が増加しているというデータがあります。様々な公害、高度成長期の自然破壊に対し、ちょっと日本はやりすぎたなと環境に気を使い始めた時期ですね。そこから上下水道の整備、空気汚染などに対する行政の指導などなど、汚かった川がきれいに、海がきれいに……と良い方向に変化していきます。

内水面資源の養殖も1983年頃をピークに安定しはじめます。

そして1990年代の釣りブームへなだれ込みました。サケ・マス類の養殖技術、アユの養殖技術などが確立され、日本各地の河川に気軽に放流されるようになりました。

データと照らし合わせるとこのあたりから比例するようにカワウも増加傾向にあるようです。

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最終更新:4/18(木) 17:30
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