ここから本文です

派生モデルも存在した「ルパン三世が愛した旧フィアット500って?」

4/18(木) 18:40配信

Auto Messe Web

非力でも必要にして十分なパフォーマンス

 個人的な趣味趣向を押し付けるわけではございませんが、クルマは可愛いに限ります。この“可愛い“にはいろいろな解釈があると思いますが、物理的にはコンパクトなクルマ。真面目ぶって言うなら軽量コンパクトは永遠の正義で、より少ないエネルギーでより納得できるパフォーマンスを享受できる。これは私が学生時代に乗り倒したホンダZもそうだったし、最近愛用しているスバルのR1も然り。1人乗りが多いので、これで充分じゃないかと思うのです。

シンプルで可愛いチンクェチェントのインテリア

 もう一つは文字通りルックス。最近のクルマときたら、鋭角的なラインはもう眼に痛いばかり。元2輪トップライダーの友人が言うにはクルマのデザインを、例えば動物をイメージしたものにすると事故が減ると思う、とのこと。だからと言ってパンダルックなクルマには乗りたいかと言えば……、と思う方もいるでしょう。

 そんな見地からすれば、FIAT500などはベストな1台かも。現行モデルもそうですが、先ごろ行なわれたオートモビルカウンシルでは何台かの旧いFIAT500に目がとまりました。中でも気になったのは一風変わったトポリーノとチンクェチェントだったのです。

FIAT 500C Topolino Belvedere

 Garage 伊太利屋のブースに展示されたダークグリーンの1台、初代500のトポリーノ。イタリア語で500は“チンクェチェント“と発音することから、世間的には2代目(アニメのルパン三世に登場したモデル)を指すことが多い。しかし初代モデルは、その可愛らしさからトポリーノ(イタリア語でハツカネズミの意)と呼ばれていました。現行型の3代目は1957年に登場した2代目モデル誕生から50年後となる2007年3月にデビュー。今なお多くの人に親しまれています。

 さて、このトポリーノは戦前の1936年に登場した2座のコンパクトカー。映画『ローマの休日』でオードリー・ヘプバーン演じるアン王女が、新聞記者とベスパに2人乗りして街中を走りまわるシーンがありますが、これを撮影しているカメラマンが乗っていたクルマとしても有名ですね。

 1936年に登場したのは通称“500A”で、戦後の1946年に登場した“500B”を経て49年には“500C”へと移行。実はFIATの名エンジニアで、横置きエンジンによる前輪駆動方式を考案したダンテ・ジアコーザが、初めて設計・開発の全権を任されたモデルが“500C”です。

 さらに51年にはワゴンモデルのベルヴェデーレ(Belvedere)が登場。写真では立派に見えてサイズ感が分かり難いですが、全長×全幅は3310×1273mmと、今の軽自動車よりもコンパクト。569ccエンジンのパワーは16馬力にしか過ぎませんがボディは670kgと超軽量で、普段使いでは我慢できる範囲にあります。

 何よりも、今見ても充分すぎるほどに魅力的なボディデザインが最大の魅力。しかも、4人乗車でも充分なパッケージだったのです。

1/2ページ

最終更新:4/18(木) 19:15
Auto Messe Web

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事