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米国のX世代はなぜ「不満が多い」のか?

4/18(木) 11:00配信

Forbes JAPAN

ベビーブーマー世代とミレニアル世代の間に挟まれ、関心を向けられることが少ない米国のX世代(39~54歳)は、職場で最も不満が多く、経済的にも最もストレスを抱えていることが分かった。

同国のX世代は国内の労働人口の3分の1を占め、すでに25%に減少したベビーブーマー世代を数で上回っている。

世代別にみた意識の違い

米生命保険会社メットライフは先ごろ、従業員2人以上の企業にフルタイムで勤務する米国人2675人(うち903人がX世代)を対象に行った調査結果を発表した。主な結果は、以下のとおりだ。

職場について─
・目的意識を持って仕事をしているベビーブーマー世代が72%に上る一方、ミレニアル世代で同様に思っている人は65%だった
・仕事に満足しているというX世代は、68%にとどまっている。また、同じ割合の人たちが、雇用主がマネージメントやスキル開発に関する十分な研修を提供していないと答えた
・仕事に満足しているというベビーブーマー世代は74%、ミレニアル世代は75%だった
・勤め先とのエンゲージメント(愛着があるか)について尋ねたところ、あると答えたのはX世代の64%、ベビーブーマー世代の71%だった
・職場で自分が尊重されている、力を与えられていると感じているX世代は、それぞれ62%、54%だった

家計について─
・X世代の59%、ベビーブーマー世代の65%、ミレニアル世代の67%が、お金の問題ついての不安はないと答えた
・月給の3か月分の貯金があるのは、X世代の53%、ベビーブーマー世代の60%、ミレニアル世代の58%だった
・X世代では、給料ぎりぎりの暮らしをしている人が半数に近い48%だった

──X世代がこうした状況に置かれているのは、なぜなのだろうか?

X世代には何が必要?

X世代が望むもの

X世代が最も必要としているのは、家族休暇だ。デロイト米国の調査でも、同じ結果が示されている。そして、それは子供のための休暇だけではない。X世代のおよそ3分の1が、高齢の家族の介護という問題を抱える「サンドイッチ世代」だ。

米相互会社ノースウエスタン・ミューチュアルの調査結果でも明らかにされているとおり、この世代には過去も現在も、介護の問題がある。雇用主は、非常に多くのX世代が不満を抱えて仕事をしていることを認識する必要がある。

メットライフのエグゼクティブ・バイスプレジデント、ジェームズ・リードはこれに関連して、次のように述べている。

「仕事に満足しているという従業員の90%は、自分には雇用主への忠誠心があると答えている。だが、X世代はミレニアル世代に比べて、そのような気持ちを持つ人が少ない…X世代の従業員たちと雇用主の考え方に隔たりがあることは間違いない」

家計が苦しい理由

自分自身の退職後のために貯蓄をする必要があるのと同時に、X世代の多くは子供が大学に通うための学費も用意しなくてはならない。こうしたプレッシャーが、この世代の家計に大きなストレスを与えている。一方で、X世代は金融サービス業界がほとんど気にかけてこなかった人たちでもある。

ビジネスと個人向け金融情報を専門に扱う米誌キプリンガーの編集者は今年1月、X世代の資産は「その他の世代よりも、(2008年に起きた)大不況によって大きなダメージを受けている」と指摘した。

また、アリアンツ生命保険の調査では、X世代の老後向けの貯蓄は3万5000ドル(約390万円、中央値)しかないことが分かっている。これは、ミレニアル世代と同じ額だ。

この理由として考えられるのは、X世代にはその他の世代よりもクレジットカードの借金が多いこと(平均およそ9000ドル)、借金の総額が多いことなどだ。さらに、個人向け金融情報サイトのバンクレート・ドット・コムによれば、この世代は外食など、必需品以外への支出が最も多いという。

Next Avenue

最終更新:4/18(木) 11:00
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