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4冊の本が教えてくれた目指すべき経営の理念

4/18(木) 11:00配信

東洋経済オンライン

 本書の「自分のミッションは自分で探すものだ」という一節も心に残っている。つまり、生き方の指針は自身のルーツに立ち戻ることが重要であるということだ。私の場合は、父親が海外の企業で活躍し、世界で勝負していたことが原点だった。「自分は日本にとどまっているべきではない。世界で勝負したい」ということを再認識するきっかけになったのも、この本だった。

 またこの本では人間としての原則、つまり感謝、尊重、勇気、忍耐といったもののほうが、地位や職歴、学歴、お金などよりも幸せな人生を送るのに重要であると言っている。そのようなものに価値を置いてきた自分は起業の際に影響を受け、その考え方に共感したことから私の会社名は英語で「原則」を意味する「Principle(プリンシプル)」とした。

 この本のもう1つの軸は「自立と相互依存のパラダイム」である。自分の会社づくりに際しても、専門性やとがった個性を持った自立した個人が、チームとして相互依存することで、社会により大きな影響を与えていくという概念は大きな軸になっている。

 当社の経営では、この本を軸に「クレド」つまり企業理念、行動規範を作った。採用などでは人間としての原則、つまり人格や価値感の共有を最も重視している。1次面接は人格や個人のWin、つまり夢や目標を聞き、それが当社のWinとマッチしてWin-Winとなれる人間かを見極めることに徹することで、学歴やスキル、役職などの表面的な要素で判断しないようにしている。

 2冊目は、マッキンゼー出身のジム・コリンズ氏と、GE出身のスタンフォード大学のジェリー・ポラス教授によって書かれた『ビジョナリー・カンパニー』『ビジョナリー・カンパニー2』を挙げたい。時代を超えて成功する超優良企業には共通項目があるとして、3Mやアメリカン・エキスプレス、ボーイング、GE、IBMといった企業の成功要因を分析したものだ。

■『ビジョナリー・カンパニー』を参考に作った理念

 中でも成功する企業には「カルトのような文化がある」という一節が印象的だった。永続する企業は、いい意味で宗教的であり、「信じるものが明確である」ことを言っている。そして自分たちが信じる信念・理念をいかに現場に落とし込み、進化させるか? という話題である。ここにはリッツ・カールトンのクレドの運用についても書いてあり、当社での起業時からクレドを設定、朝会で徹底していることに大いに影響した。

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最終更新:4/18(木) 11:00
東洋経済オンライン

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