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アディダスが循環するスニーカー、10年かけ完成

4/18(木) 9:50配信

WWD JAPAN.com

アディダス(ADIDAS)は17日、100%リサイクル可能なランニングシューズ“フューチャークラフト.ループ(FUTURECRAFT.LOOP)”を米・ニューヨークで発表した。同シューズに使用する素材はひとつだけ。すべてのパーツをプラスチック廃棄物由来の単一素材とすることで、廃棄することなく原材料を再利用し、新しいシューズを作ることを可能にした。構想から10年。同社が打ち出したこの循環型生産プロセスは、軌道に乗れば製造業と消費の在り方を根本から変えるほどのインパクトがある。

【画像】アディダスが循環するスニーカー、10年かけ完成

ブルックリンで開かれた発表会に登壇したエリック・リッキー(Eric Liedtke)=エグゼクティブ ブランド メンバーはまず、海洋プラスチック汚染問題に触れ「われわれは今行動を起こさないといけない。これは、スポーツ用品を通じて世界を変えられる、大きなチャレンジだ」と強い口調で語った。「古くなったシューズは通常ゴミとして捨てられるが、モノ自体は消えるわけではない。埋め立て地や焼却炉へ辿り着き、最終的にはCO2として温暖化を進めるか、プラスチックのゴミとして海を汚染する。つまり次のステップは“ゴミ”と言う概念自体をなくすこと。われわれの夢は、同じシューズを繰り返して履き続ける事だ」とプロジェクトの背景を説明する。

開発を担当したのは、同社の最先端技術を扱うチームであり、デジタルを用いた生産工場でもあるスピードファクトリーだ。軽量な白いソール“ブースト”なども生み出したドイツに拠点を置く部門である。これまでベールに包まれていたスマートファクトリーだが、発表会には責任者が大勢出席し、開発の背景を大いに語った。

“フューチャークラフト.ループ”に使用した素材は“ブースト”の原料と同じで、100%再利用可能な熱可塑性ポリウレタン(TPU)。そのTPUを糸に紡ぎ、編み、成型し、そしてソールの“ブースト”に熱で貼り付ける。従来のシューズは複数素材を使用し50~70のパーツで構成され、アッパーとソールの間に接着剤を使用する。これらの理由から、リサイクルは困難だったが“フューチャークラフト.ループ”は、アジア、ヨーロッパ、北米のパートナーと約10年かけて研究し、TPUだけでの生産を可能にした。

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最終更新:5/8(水) 12:06
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