ここから本文です

【アウディスポーツの衝撃 06】RS3セダンとTT RSクーペに、RSモデルならではの快適性や実用性が備わる

4/19(金) 19:00配信

Webモーターマガジン

コンパクトRSモデルたちに与えられた強い個性

RS 3セダンはシフトレバー左側のコンソール上にあるボタンを、TT RSクーペはハンドルの右スポーク部分の赤いボタンを押してエンジンを始動させる。

快音とともに目覚めた2480ccの直列5気筒ターボエンジンは、初代のものをさらに進化させたユニットで、オイルパンなどブロック構成をオールアルミ化した上に、クランクシャフトからオイルポンプといった補機類までトータルで軽量化することで、単体重量で26kgのシェイプアップを実現している。

さらに、直噴機構に加えてポート噴射機構も併用するデュアルインジェクションの採用や新型タービンの採用などにより、以前は340psだった出力は400psに、トルクは30Nmアップの480Nmへと向上している。

両車ともエンジンは同スペックゆえ110kgの重量差があってもパワーフィールはほぼ共通といえる。最高出力400psのハイチューンながら、昨今のターボエンジンらしく最大トルクの発生ポイントは1700rpmと低いため、気難しさは皆無で、どこから踏んでも柔軟に加速していってくれる。

一方でエンジンレスポンスがよりシャープになり、排気音も大きくなるダイナミックモードを選んでアクセルペダルを深く踏み込んだ時の加速感には魔力すらある。クワトロシステムがパワーを4輪に分散し、少しの無駄もなく路面に伝えている感覚で、姿勢の乱れなど一切なく、ひたすら力強く前に出て行く。加えて4000rpm手前あたりから独特のクォーンという刺激的なサウンドが聞かれるのも、この2.5TFSIユニットの大きな魅力。アウディスポーツが専用エンジンを仕立てた意義は確かに実感できる。

ちなみに0→100km/h加速タイムはRS 3セダンが4.1秒で、TT RSSクーペが3.7秒。ともに十分な俊足ぶりだが、やはりひと際軽いTT RSクーペの速さが際立っている。右足の軽い踏み込みに対する反応や所作の軽やかさは、RS 3セダンを上回る。

しかしトータルで見て、僕が大いに気に入ったのは最新のRS 3セダンだ。TT RSクーペはスポーティなのだが、短いホイールベースのせいかピッチング方向の動きに落ち着き感がやや薄く、乗り心地に少しせわしなさがある。

その点、RS 3セダンはオプションのマグネティックライドを装備(TT RSクーペは標準装備)していたこともあるが、もっとも硬いダイナミックモードでも乗り心地は十分にしなやかで、荒れた路面でパワーをかけても所作が落ち着いている。ハンドリングもシャープではあるものの、姿勢変化が穏やかで、大人っぽい乗り味のスポーツセダンだと感じた。

もちろんクーペとセダンなのだから、このくらいドライブフィールが作り分けられているのは、むしろ歓迎すべきことだ。そうした豊かな個性が揃えられているのも、このコンパクトRSモデルたちの大きな魅力と言えよう。

3/4ページ

最終更新:4/19(金) 19:00
Webモーターマガジン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事