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知らなきゃ損!? 「カウカモ」編集長に訊くリノベーション物件のリアル

4/19(金) 12:16配信

GQ JAPAN

“想定外”の物件に出会う

もうひとつ注目したいのが、「カウカモ」アプリだ。ウェブサイトと同様に物件情報が掲載されているが、アプリにしかない「MIX」機能がおもしろい。テーマに沿った物件がまとめられており、AppleMusicやSpotifyでおなじみの「プレイリスト」を彷彿とさせるインターフェイスだ。

「こちらが切り口を設定することで、自分が想定していなかったものと出会ってもらいたいんです。たとえば『ヴァンパイアの家探し』という、北向きの物件を特集しているMIXがあります。家探しの条件で『日当たりがいい物件』と言う方は多いんですが、忙しい人は日中ほとんど家にいませんよね。だったら本当にそれは必要ですか? というところからこのMIXは生まれました。

「不動産検索ポータルサイトでは、さまざまな条件を設定して物件を探せます。ただ逆に言えば、自分が想定している条件のなかでしか探せない。家は大きい買い物なので、思い通りのものが欲しいのは当然です。でもこれまで、『本当にそんなに広い必要がありますか?』『なぜ築年数が古いのは嫌なんですか?』という話をしていった結果、思いもよらぬ物件を買ったお客様もたくさん見てきました。自分の条件をちょっとずつ変えていくことで、思ってもみなかったような物件に出会えて選択肢を広げてほしい。だからあえて検索機能は充実させていないんです」

「カウカモ」がスタートしてから4年の間で、リノベーションは世間に浸透した。伊勢谷編集長が目指した通り、オーダーリノベーション以外の選択肢も増えつつある。だが、それゆえの課題もあるようだ。

「不動産事業者がいちど中古物件を買い取って、リノベして再販するものの数は圧倒的に増えました。逆に言うと、事業者同士で物件の取り合いになってしまって、自分で未内装物件を買ってリノベしたい人には逆風になっていると思います。また、再販物件ではデザイン面が未熟なものも多く、『素敵だな』と思うものは少ないです。新築のような画一的な再販物件が増えて、中古の面白さが半減していることには危機感を覚えています。そうした状況もあって、リノベ済み物件を買った上で自分好みにカスタマイズして愛着を持つ人はこの数年で増えています」

伊勢谷編集長自身、賃貸に住んだことは1回しかないそう。以前の自宅も築50年ほどのマンションを購入しリノベーション、その後売却し、現在の自宅は3軒目だ。最後に、リノベーション前に考えておいたほうがいいことを訊いた。

「まず、自分のライフスタイルを分析してみるのは大切です。家でどういうことがしたいのか、家のどこにいる時間が長いのか。たとえば私は、よく友人が遊びに来るので、料理をしながらダイニング側と会話ができるようにL字型キッチンを造りました。それから、見えない部分がちゃんとしているかどうか、可能な限り事前に調べたほうがいい。専有部内は給排水管も含めて変えられるので、水回りは取り替えることをおすすめします。そういうところにはちゃんとお金を使って、最初に手をかけておくべきです。合わせて、コスト感も把握しておくといいですね。

『いったん住んでから、追々リノベしていこう』という方がたまにいらっしゃるのですが、いちど引っ越してから工事するのは非常に大変です。やると決めたなら、最初に全部やってしまったほうがいい。そして何より、信頼できる設計者と施工業者を見つけること。これは本当に大変ですが、信頼できる相手にお願いするのはすごく重要です」


カウカモ(cowcamo)
ホームページ:https://cowcamo.jp
運営:株式会社ツクルバ
住所:東京都目黒区上目黒1-1-5 第ニ育良ビル2F

文・斎藤 岬

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最終更新:4/19(金) 12:16
GQ JAPAN

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