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50代の約3割が「貯蓄ゼロ」世帯…日本人が貧しくなったワケ

4/19(金) 10:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

「将来のお金が不安だ」「寿命は伸びているが、自分は何歳まで稼ぎ続けられるのか?」といった、老後の心配は尽きません。本連載では、書籍『毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資』(かんき出版)より一部を抜粋し、そんな老後の不安を解消するための手段としての「米国つみたて投資」について解説します。本記事では、日本人の資産形成について考察します。

「子供の教育」「親の介護」で、50代以降の貯蓄は困難

◆50代以降もお金は貯まりづらい

私たちの貯蓄額や退職金の真実を知ると、60歳で貯蓄額が600万円程度しかない人は、かなり焦るでしょう(関連記事 『60代の平均貯蓄は?貯金だけで「安泰な老後生活」は送れるか』 参照)。いや、50代で貯蓄額400万円という人にとっても、決して他人事ではありません。なぜなら10年後には定年を迎えるのですから。必死になってお金を貯めようとするのは良いのですが、一方で50歳を超えると、何かと物入りになります。

たとえば30代前半で結婚し、すぐに子どもができたような人は、50歳になるのと同時に、子どもが大学に通うようになるでしょう。教育費はかなり高額です(幼稚園から高校まですべて私立に通わせたとすると総額1770万円ぐらいになるというデータがあります)。子どもが4年制大学に通ったとして、それを卒業する頃のあなたの年齢は50代半ば。この年齢になると、役職定年などで給料はかなりダウンしているかもしれません。

それと前後して、親の介護という問題にも直面します(私も自分には関係ないことと思っていましたが、最近、実父と義理の父が要介護となりました)。もちろん、親が自分のための老後資金を潤沢に持っていれば、少なくとも経済的な危機は回避できますが、持っていない場合は、子どもが親の面倒を見なければなりません(老人ホーム・介護施設には月額十万円程度から私設のサービスであれば数十万円かかります)。

最近、親の面倒を見るために会社を辞め、地方に戻ったら職がなくて生活保護を受けなければならなくなった、という話も頻繁に聞くようになりました。

今から20年くらい前は、「子どもが独立する50代に入ってからが、最後の貯め時」などと言われたものですが、これらの問題に直面すると、50代になってからもなかなか貯蓄が増えないという状況に陥る恐れがあるのです。

ちなみに、金融広報中央委員会による「家計の金融動向に関する世論調査」によると、50代の無貯蓄世帯は31.8%にも上るという数字が出ています。

◆増える社会保険料

50代以上で貯蓄がほとんどないというのは、かなり絶望的な状況ですが、たとえば、まだ30代だからといって油断をしてはいけません。確かに、50代に比べて時間的な余裕はありますが、これから30代を襲う前述したさまざまなライフイベントを考えると、しっかりしたマネープランがないと、思い描いていなかった老後を送るハメになります。

2019年時点で30歳の人が40歳になるのが2029年。その頃、日本はどんな社会になっているのでしょうか。

国の将来を考えるうえで鍵を握るのが「人口」です。国立社会保障人口問題研究所が公表した「日本の将来推計人口」によると、日本の人口はこれから減少の一途をたどります。

日本の人口がピークをつけたのが、2008年の1億2808万人でした。今後、2030年には1億1662万人まで減少する見通しです。また、「総人口に占める65歳以上の人口比率」を見ると、2010年時点では23.1%でしたが、今後、出生率の低下による若年人口の減少と、長寿化による高齢者人口の増加により、次のように推移していきます。

<総人口に占める65歳以上の人口比率>

2015年・・・・・・26.7%
2020年・・・・・・29.1%
2030年・・・・・・31.6%
2040年・・・・・・36.1%
2050年・・・・・・38.8%
2060年・・・・・・39.9%

65歳以上の人口比率が上昇するということは、それだけ現役世代の社会保障の負担額が重くなることを意味します。

挙げた数字は0歳児も含めた総人口に占める65歳以上の比率ですが、労働に従事できる15歳以上65歳未満の人口に占める65歳以上人口の比率を見ると、状況はさらに深刻であることが分かります(上記図表1)。この数値は、65歳から年金を受給するとして、それを15歳以上65歳未満の現役世代が支えるという前提なので、何人の現役世代で、65歳以上の高齢者1人を支えるかという基準になります。

労働に従事できる15歳から64歳の人口に対して、年金を受給する65歳以上の人口が、2030年には54.4%になるということは、現役世代1.83人で1人の高齢者を支えることを意味します。

つまり、それだけ年金財政は厳しくなり、現役世代の負担が重くなっていくのです。

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最終更新:4/19(金) 17:57
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