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「70歳以上」まで働いても年金額は増えない?

4/19(金) 5:50配信

東洋経済オンライン

 「厚生年金加入、70歳以上も」「厚労省が納付義務を検討」――。

 4月16日付の日本経済新聞朝刊、こんな見出しのトップ記事を見て驚いた方もいらっしゃると思います。70歳以上も厚生年金に加入できるようにして、保険料の支払いを義務付けることを検討する……という内容です。

 でも、これは「年金の支給開始年齢が引き上げられる」という話ではありません。公的年金に関しては、何か記事が出るたびに、マイナスイメージに受け取られることが多いのですが、実際にはさまざまなことがごっちゃになっていて、十分理解されていなかったり、誤解されていたりする部分も少なくありません。ここで、年金をめぐる最近の動きを整理してみたいと思います。

■年金の受け取り開始の年齢が「75歳」に延長される? 

 以前も「公的年金の受け取り開始年齢を75歳まで延長検討」という内容の記事が出たときに、「年金は75歳からしか受け取れないのか!」と驚いた人も多かったでしょう。これも実は誤解です。

 現在、年金受け取り開始は原則65歳になっているものの、実際は60歳から70歳までの範囲で好きなときから受け取りを開始できます。受け取りの年齢(時期)を早めるほど月々の受給額が減り、遅らせるほど増えますが、記事は「75歳まで」その選択の幅を広げようと検討を始めた、というだけのことです。

 今回の記事で言えば、厚生年金という公的年金制度の中の1つに関するものです。厚生年金は、会社などに勤める給与所得者が加入する制度で、自営業やフリーランスで働く人にはこの制度はありません。

 現在、多くの会社は定年が60歳であり、その後は再雇用制度で65歳までは働き続けることができるというのが一般的です。定年までは多くの方が正社員で働いているので、その場合は全員が厚生年金に加入しています。

 では、60歳の定年以降も働く場合の厚生年金はどうなるでしょうか。例えば再雇用で働く場合、一般社員の所定労働時間と日数の4分の3以上ある場合か、あるいはそれ未満であっても、いくつかの条件を満たす場合は原則として厚生年金に加入し続けることになります。

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最終更新:4/19(金) 5:50
東洋経済オンライン

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