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【試乗】新型BMW8シリーズは理想的なフォルムとパフォーマンスを手に入れた最上級クーペ

4/20(土) 12:00配信

Webモーターマガジン

8シリーズは7シリーズのクーペ版ではない

久しぶりに“8”の数字が付けられたBMWモデルは最先端のテクノロジーと美しいスタイルを併せ持ったラグジュアリークーペである。MパフォーマンスモデルとなるM850iから日本へ導入された。(Motor Magazine 2019年5月号より)

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BMWのネーミングの原則で説明すると、大きな数字なので上級グレード、偶数なのでクーペということで、8シリーズはBMW最上級のラグジュアリークーペという意味になる。少し前までの解釈の5シリーズセダンに対して6シリーズクーペという流れでいけば、7シリーズセダンのクーペ版になってしまうが、そうではない。 

実は1990年にE31の8シリーズがデビューしている。当時の7シリーズと同じV12エンジン(M70B50型、最高出力300ps、最大トルク450Nm)に4速ATを組み合わせたのが850iだった。過去には68年に登場したE9、76年モデルチェンジしたE24の6シリーズがあっただけだ。このような背景を考えると新型8シリーズも90年当時と同じく6シリーズの後継ではないクーペと考えた方がいいだろう。

BMWのポリシーから、偶数のクーペシリーズはカッコ良さが最優先されるという。とくに妥協を許さない美しい面と線で構成されるエクステリアデザインは、歴代のBMWクーペを見てもわかるように時代を超えて美しい。

フラッグシップに相応しく究極の美しさを追求した

新型8シリーズ(G15)を細かく見てみよう。キドニーグリルのシェイプが変わっている。左右のヘッドライト側の角の位置が下がってきている。これはBMWのスポーティモデルのグリルとして今後も定着するようだ。

また左右のグリルの間がボディ色ではなく枠と同じ材質になったことで、中央のカメラのレンズが目立たなくなった。つまり左右のグリルは部品点数として1個になったのだ。シャッター付きになり、右側(向かって左)は6枠、左側には赤外線カメラが付くので4枠が開閉する。

水温が上がると開くが、ハイスピードになると下の開口部から入る空気で十分冷えるので閉まる。空気抵抗を低減する効果があるからだ。冬など外気温が低いときには、一度暖まったエンジンを冷やさない効果もあるので燃費も向上する。市街地走行ではエンジン音を車外に漏らさないことにも貢献する。

空気抵抗という意味では床下の整流も一歩進んだ。床下にはパネルを貼ってあるし、後輪ロアアームに整流フィンが付けられているが、デファレンシャルギアよりも後ろ側のトランク下付近やマフラー周辺にもカバーが設けられ、空気抵抗低減を実現している。

BMWのクーペは後席が意外と広いが、8シリーズの後席は狭い。ヘッドクリアランスが足らず私の体型では頭がつかえて座れない。そこまでカッコ良さを追求したということだろう。後部にハンドバゲージが置けるおしゃれな2シーターと割り切れば納得できる。

ライブコクピットという最新版のインストゥルメントパネルが装備されている。タコメーターの針を反時計回りにすることで、その内側にさまざまな情報を表示できる。ウインカーレバーの頭を1回押すごとに、瞬間燃費/平均燃費、総走行距離、平均スピード、Gメーター、現在発揮しているNmとkWを表示するスポーツメーター、さらにエンターテインメントの表示までを繰り返す。

ただしリアルな空気圧表示が欲しい。BMWのハンドブックでは一カ月に2回タイヤ空気圧のチェックが指定されているが、そんな面倒なことをするオーナーは稀だ。20インチの大きなホイールを履いていると絶対空気量が少ないから、空気が漏れていったときの影響は大きい。

ランフラットタイヤだとしても空気圧は自然低下していくし、それが4輪同じように減ると今のシステムでは警告は出ないという問題があるのだ。

クリスタル風シフトノブ右側にエンジンスタート/ストップボタンがある。センターコンソールに移動し、わかりやすい場所になったが座っていきなりブラインドタッチは難しい。ドライビングパフォーマンススイッチも特徴がなく平らなので、ブラインドタッチは難度が高い。スイッチを綺麗に並べて見た目は良いかもしれないが、実用性は伴っていない。

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最終更新:4/20(土) 12:00
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