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BLACKPINK、コーチェラに降臨 その歴史的瞬間を現地ルポ

4/20(土) 15:30配信

Rolling Stone Japan

4月12日、BLACKPINKがK-POPのガールズ・グループとして史上初めてコーチェラ・フェスティバルのステージに立った。全世界で配信されたこの日のライブは海外メディアからも賞賛を浴び、「BLACKPINK×コーチェラ」というワードがTwitterのワールドワイド・リアルタイム・トレンドランキングで1位になるほど高い注目を集めたが、その歴史的瞬間を目撃したライターによる現地ルポをお届けする。

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昨年のクリスマスイブに開催された京セラドーム大阪公演の終了直後、神秘的なまでに大バコ映えするショウとしての完成度の高さに度肝を抜かれた筆者は「このままコーチェラのSAHARAに出てもおかしくない」なんてツイートを投稿していたのだが、いやはや、まさかマジで実現するとは夢にも思わなかった。

BLACKPINKがコーチェラのポスターで2列目のスロットに配置されたことの凄さ。それがいまいちピンと来ないという読者には、韓国映画がアカデミー賞にノミネートされることと同レベルの快挙だと言えば分かりやすいだろうか(ちなみに、「SAHARA」とはコーチェラ最大規模の屋内ステージで、EDMやヒップホップの大物アクトが多数出演)。どんな妄想さえ現実に変えてしまう彼女たちの八面六臂の活躍は、「FOREVER YOUNG」の歌詞に登場するセリフを借りるならば、ポップ・カルチャーにおける「革命(Revolution)」なのかもしれない。

鮮烈なカムバEP『KILL THIS LOVE』でコーチェラをロックオン

アメリカ進出の足がかりとしてユニバーサル・ミュージックの傘下インタースコープと契約し、2月には『ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』への出演を含むTVデビューを果たしたBLACKPINKだが、4月12日のステージは米国内で初のフル・パフォーマンスであり、またコーチェラにK-POPのガールズ・グループが出演することも史上初。さらに通常のYouTube中継に加え、NY・タイムズスクエアの大型電光掲示板でもライブが生中継されるとあって、彼女たちに賭けるYGエンターテインメントの本気度が伺い知れる。今年1月にLISAの故郷タイ・バンコクでキックオフしたアジア・ツアーも、4月5日にドロップされた約10カ月ぶりのニューEP『KILL THIS LOVE』も、すべてはコーチェラの晴れ舞台に向けて照準を定めていたことは疑う余地もないだろう。

そして、YouTube史上最速の1億再生突破が話題となった新曲「Kill This Love」のMVも衝撃的だった。『スーサイド・スクワッド』のハーレクインを思わせるLISAのヘアメイクや、『トゥームレイダー』のララ・クロフトをパロったJENNIEの衣装など触れるべきポイントは多々あるが(4日間も徹夜して撮影されたのだとか)、けたたましいホーンとマーチングドラムに導かれる終盤のフォーメーション・ダンスは、明らかに昨年のコーチェラで最大のハイライトとなったビヨンセのステージ=ビーチェラを意識したもの。そのルーツをたどれば当然、社会的不平等や人種差別に訴えたジャネット・ジャクソンの「Rhythm Nation」もあるわけで、BLACKPINKの全曲を手がけるプロデューサーのTEDDYが、青春時代に韓国人として辛酸をなめたアメリカのショービジネス界にガチで殴り込みをかけた1曲だと考えると胸が熱くなる。「DDU-DU DDU-DU」のキリング・パートでは二丁拳銃を撃ちまくっていたBLACKPINKの4人が、ショットガン(大砲という説も)に持ち替えた殺傷力の高いダンスの振り付けも強烈だ。

かつてはレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン復活の舞台としても選ばれる「硬派」なロック・フェスという印象を持たれていたコーチェラだが、史上4人目の女性ヘッドライナーに抜擢されたアリアナ・グランデと並んで、BLACKPINKの出演そのものがコーチェラの歴史をひっくり返し、これからの女性アーティスト躍進の追い風となる――。そんな予感を確信に変えるには、『KILL THIS LOVE』は充分過ぎるほど鮮烈なカムバックだった。

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最終更新:4/20(土) 15:30
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