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『しゃべくり007』で発見 トークの秘訣(井上芳雄)

4/21(日) 7:47配信

NIKKEI STYLE

井上芳雄です。最近はバラエティー番組に出る機会が増えました。なかでも3月11日に放送があった『しゃべくり007』(日本テレビ系)には反響がありました。バラエティーはまだ慣れなくて苦手なやりとりもありますが、トークの勉強にとてもいい経験です。

『しゃべくり007』はネプチューンさん、くりぃむしちゅーさん、チュートリアルさんの7人のお笑い芸人さんによるトークバラエティー。僕と生田絵梨花さんがゲストで、ミュージカルの話をしました。スタジオは、まるでトークの戦場。今までも、バラエティーは必死でやらないとだめだと思っていましたが、その集大成みたいな感じでした。レギュラーの皆さんは、番組のルール通り、誰がゲストか本当に知らなかったし、ミュージカルに詳しくない方も多いなかで、僕と生田さんは次々とふられる難題に応えていきました。
「ミュージカル俳優だからといって、『今の気持ちを歌で表現してください』と言われるのが一番苦手」という話をしたら、ばんばんそれをふられて、みんなでやってみるみたいなことにも。生田さんも、わさびが大量に入ったお寿司を食べるのに挑んだりと、本当に戦ってきたという感じです。
実際の放送を見ると、編集の力で面白いところがぎゅっと詰まっていたし、見たという人が多く、感想もよかったので、テレビの力は今も大きいとあらためて感じました。芸人さんもスタッフさんも、すごいエネルギーを注いで作っているので、それはお茶の間に伝わるんですね。僕たちが出たコーナーは30分くらいでしたが、収録自体は1時間半くらい。ゲストごとに1日に何本か撮るのだから、レギュラーの方たちのエネルギーは半端じゃない。ずっとボケたり、突っ込んだりしているわけですから。
その勢いにのせられるように、僕たちもテンションを上げて、ノリでいろんなことをしたのですが、後で振り返ると、言い過ぎたり、やり過ぎたりしたかもと反省することもありました。ミュージカルを多くの人に知ってほしくて出ているのに、演劇ファンの方が見て、ふざけているような印象だけが残ったりすると、本末転倒になってしまいます。ミュージカルへのリスペクトはきちんと伝えたいし、それをどう面白く表現するかのさじ加減が難しく、バラエティーに出るたびに試行錯誤しています。
でも、お笑いの方と番組でご一緒するのは、すごく勉強になります。きちんとした台本やネタもないのに、その場で瞬時に笑いをつくり出すスキルがすごいので。僕やミュージカルのことを知らなかったとしても、トークの流れの中で何か面白いことを探してくれて、それを上手に広げてくれます。キャラクターづくりをみんなでやってくれるのです。
例えば「東京藝術大学卒なんですよ。日本で一番難しい芸大なんですけど」とちらっと言ったら、自分をちょっと自慢するみたいなキャラづけをしてくれて、話がどんどんそっちに行く。僕ものせられて、謙遜しないトークで返すと、すぐに「自分で言わなくていいよ」と突っ込んでくれる。それぞれの役割をぱっと理解して、やりとりを盛り上げるスキルは頭脳プレーだし、その瞬発力が見事ですね。

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最終更新:4/21(日) 12:15
NIKKEI STYLE

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