ここから本文です

事実とデータが証明する「年金を早くもらうメリット」

4/21(日) 15:00配信

マネーポストWEB

 年金の繰り下げ受給を選択すれば、受給開始年齢が遅くなるかわりにもらえる年金額が増えるということもあり、長生きすればするほど“お得”なように思えるが、55歳で食品会社を早期退職した70代男性は、「年金は元気なうちにもらった方が“生きたカネ”になる」と実感を込めて語り始めた。

「退職した後、転職先では収入が激減したこともあり、60歳から繰り上げて年金をもらう選択をしました。もちろん、長生きすることが確約されていたら繰り下げることも考えましたが、65歳までに死んでしまうかもしれない。それならもらえるうちにもらっておこうと考えたのです」

 実際に年齢を重ねて分かったのは「65歳を過ぎると支出が大きく減る」という事実だった。男性が続ける。

「同い年の友人たちが定年退職を迎えた60歳から4~5年間はゴルフや同窓会が増え、旅行にも出かけたものです。ただ、65歳を過ぎた頃を境に、友人たちからの呼び出しは減りました。妻を亡くしたことも重なって、外でご馳走を食べることもめっきり減りましたしね。使い途があるうちにもらう繰り上げを選んで、正解だったと思いますよ」

 65歳より早くもらう「繰り上げ受給」のデメリットとして、前倒しするほどに受給額が減ってしまうことが強調される。60歳からもらえば30%減額された年金の支給が生涯続くため、「長生きした場合に生活資金が足りなくなるリスクがある」というロジックである。

 だが、こうした体験談からわかるように、その懸念は前提に大きな誤解がある。60代と70代以降で家計の支出額に大きな変化が起きることは、客観的なデータによって裏づけられている。

 総務省の「家計調査」(2018年)によれば、〈60~64歳〉の月間消費支出は30万4601円だが、年代を追うごとにその額は減っていく。〈65~69歳〉では28万1053円、〈70~74歳〉では、25万8425円、さらに後期高齢者の年齢に達する〈75~80歳〉では23万9587円となる。60代前半と70代後半では毎月6万5000円以上も違い、支出は2割減となるのだ。

1/2ページ

最終更新:4/21(日) 15:00
マネーポストWEB

記事提供社からのご案内(外部サイト)

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事